中井貴一主演の[燃ゆるとき]を見て思い出したくもない冤罪のことを思い出した。
待遇に不満を持つ女子社員があろう事か昼食時間中の社員食堂で暴力行為を受けたと自分の旦那に訴えたのが事の始まり。
その相手が私で、勿論寝耳に水の事だがその女子の旦那が有名な会社の販売店の専務であった。
会社は事の真相も確かめず直ぐに低姿勢となり私に謝罪を求めてきた。
私は直ぐに事の顛末を「冤罪の顛末」と題し、無実の経緯を詳しく箇条書きし、
その時食堂に居合わせた複数の女子社員から暴行など無かったとの裏付け証言も添えて会社へ出した。
会社は無実は判っているが何事も押さえて穏便にして欲しいの一点張り。
あくまで表面上は私が悪いことにして事を納めた。
事の真相を知っている女子社員達からは一斉にブーイングが会社へ出されたが効き目無し。
始末書と共に1ヶ月の減俸とされた。
後で知ったことだが、その専務と私を首にしたかった工場長は同じ町内であった。
その女子社員は私の始末書提出の後、得意顔で出勤してきたが、
その女子社員に対し事の真相を知っている女子社員からの総攻撃が始まった。
その女子社員は居たたまれなくなり私の一人の時をめがけ話そうと何度も近寄ってくるが、
私は二人だけの席は絶対に作らなかった。
そんな席で大声を出され「セクハラ」されたなどと言われると、
無かったと証明する人がいない為である。
身から出たサビでありながら、女子は再度集団で言葉の暴力を受けたと訴え、
会社は平謝り結局その女子は辞めて行った。
私の反対勢力は千載一遇のチャンスと定年間近の私の排斥に成功したのだが。
と言うより、そんな会社、私に残る気が起きなかったのである。
他所の会社でも同じ手を使い大金をせしめてきたその女子は、
その後近くのスーパーで買い物が出来なくなったと聞いている。
そのスーパーで買い物をすると、事の真相を知っている女子社員の目が怖くなった為であろう。
人を陥れる冤罪事件は後を絶たないが、それが無罪であっても組織は決めた方向へ誘い込む。
映画「燃ゆるとき」を見て冤罪の怖さと憤りを思い出した。
冤罪事件に巻き込まれる人は後を絶たないようだが事の顛末を書き残しておくことは大切であり、
それが自分の救いとも為る。
このブログを見て関係者なら何処のどの会社のことで、
何時のことで、誰が誰を指して言っているのかは判るだろう。
既に過去の事、ぶり返す気もないが、「天知り地知り己知る」で会社勤めの最後の傷として残っている。
今になれば辞めて良かった。ブログを楽しめる人生を与えてくれたことに感謝する。