私と妻の両親が未だ健在の頃、不思議な体験を度々した。
その内の一つを紹介します。
25年程前妻の父親が、酒好きで高血圧の結果、家で倒れ救急車で病院に運び込んだ。
脳溢血の症状で治療の甲斐もなくもう手遅れと言われ、体を押さえつけるのがやっと。
もう時間の問題だから、身内の方で呼びたい人は今の内に呼んで下さいと最後通告された。
鎮静剤で落ち着いた所で、妻と義母は連絡と一時休息のため家に帰らせ私一人が一晩付き添った。
義父の片手を握りしめ、片手を額に当てたまま、必ず元に戻れるから、
信じてくれと言い続け朝になった時に奇跡が起きた。
義父の目が開き動き出した、こちらの問いかけにも反応してくれる。
すぐさま看護婦さんへ連絡すると、担当医師が飛んできた。
それからが大変でした、内科医はじめ外科医と思われる人まで、何人もの医師達が訪れて、
義父を共同で観察しながら話し込んでいた。
最終的な診断結果は、
一過性の脳梗塞であったが、偶然に梗塞部分の血栓が取れたための病状回復と診断された。
少し痺れは残ったが、その後一週間で退院となり、順次日常生活が出来るまでに回復した。
義母の時も、私の両親の時も、妻の時も、奇跡とまでは行かなくとも、同じような現象で、
一度は重い病気から回復させることができた。
他人に試した事はないが、以心伝心が何かの形で伝わる事があるのだろうと思う。
しかし寿命には勝てず、私の父母は共に93歳で他界し妻の両親も、75前後で病気が再発して他界した。
結婚前病弱だった妻は、今ますます元気になっている。
これからの二人三脚の人生を、楽しく過ごしたいものである。