古屋の漏りの怪 | よかもん人生のブログ

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長い人生の旅路を書き綴ったブログです

結婚して妻の両親と一つ屋根の下で暮らし始めた。

そろそろ立て替えを考えなければならない古屋である。雪国は屋根の傷みが早い。

大雨になると、そこ此処で雨漏りがする。ネズミは、たちまちのうちに全て退治したが、

昼間でも部屋の中をコウモリが飛び回るのには閉口した。

飛び回るコウモリを撃ち落とすには、ちょっとしたコツがいる。子供の頃会得した。

コウモリは障害物を自ら出すレーダー波で回避するが、その回避角度はだいたい決まっている。

打ち落とすのに失敗すると高速急角度に変わる。一発必中が鉄則である。

蠅たたきを下げ武蔵のごとく部屋の中に立つ。彼我の距離を見極め素早く蠅たたきをふるう。

それで何匹も取った。蠅たたきの幅を関知させないのがコツである。

コウモリ穴をふさぎ部屋の乱舞は収まったが、天井裏への侵入は新築するまで防げなかった。

ある夜などは寝ている上を乱舞して何度も起きて退治した。

そんなある夜首の辺りがチクチクする。

妻が又、掛け布団に待ち針でも忘れたかとウトウトした。

その時!!!。首を噛まれた。

掛け布団と布団カバーの間に何かいる。すぐさま正体を探した。

ムカデである、10センチ以上もある大百足の赤黒いやつがカバーの中にいる。

近くの堅い物で叩いたが布団がクッションとなり弱らない。

押さえつけた状態で妻に裁ちばさみを持ってこいと指示した。

鋏で八つ裂きに切った。緑色の体液が出たがそのまま箱に入れ計測したら13.8センチもあった。

その時点では可哀想という発想はなかった。

生命力が強く翌日でもかく切断個体が生きていた。

噛まれたのどの腫れもなく事なきを得た。恐怖体験の一つである。