竜ヶ岳に登って、富士山の真ん中から太陽が上がるのを見るには どこが良いのかと調べると、今日は丁度中腹の東屋辺り。
あそこなら、急いで登ることも無い。ダイヤモンド富士を見てから、ゆっくり頂上を目指そうと家を出たが 富士五湖の廻りの道路は路面凍結注意の電光表示があって、クルマの外気温度計はマイナス3.5度だし、びびりながら行ったもんだから 出発が予定より20分遅れ。
明るくなってきちゃったよ。
反対側の本栖湖は凍結していてる。
ダイヤモンドに目がくらんだのはお宮さんだが、こっちはダイヤモンドに気が急いて、寒いのに汗までかいてハーハーゼーゼー。
かぶってきたスキー帽の耳宛をあげて熱を放射、両ポケットのホカロンがヨケイだったな。
雲ひとつない、絶好のダイヤモンド日和じゃないか。
あれが竜ヶ岳、あと30分も行けば東屋だろ、なんとか間に合いそうだな。
ところが、道の途中に大勢がたむろしていて、「今日はこの辺から見るのが 太陽が富士山の真ん中から上がって丁度いいです」
いいこと教えてもらったと、リュックを下ろしたが、女性陣優勢だな。
大阪から来たというオバチャン二人組みは、新幹線に乗ってダイヤモンド富士を観にきました・・・
あと10分くらい・・・とダレかが教えてくれて、
急上昇してるな、どこかのロケットじゃないだろうな。
いよいよ・・・
出た!
急に廻りが暖かくなって、やっぱり太陽の威力はスゴイ。
一応、温度計を見ると、マイナス6度。
それでも風がないから、全く寒くはなく、
それぞれが、三々五々頂上を目指して出発するころ、にわかに雲がやってきて
あっという間に頂上を覆い隠してしまった。
危機一髪だったじゃないか。
東屋のヨコの、格子に囲まれた石仏を拝み、
太陽は もうあんなに上がって、左側はポカポカだが、
日陰には霜柱。
またすぐに雲が富士山を隠して、天使のカーテンが見える。
頂上手前の反対側に 白峰三山の雪が白く輝いて見えて、
到着。標高1485m。
ハラペコで焼きおにぎりとミカンをペロリ。
途中でオレを追い越して行ったオバサンに頂上で再び会うと、「生憎の雲ですね~」
え、ダイヤモンド富士、見なかった? 聞くと、ほんの20分違いがエライ違いだな。
反対側は、ずらっと並ぶ南アルプスの山々。
さっ、帰るぞ。
同じ道じゃおもしろくないと湖畔ルート。丁度風が出てきたし、風裏になるコッチの方がいいだろ。
何年か前に一度降りてるし、一本道だから迷うシンパイはないけれど、あの時、湖畔まで降りてから右か左かで相当アタマをひねった覚えがあるな。
だけどなぜ、人は山に登りたがるんだろ。
高名な登山家には「そこに山があるから」という有名なセリフがあるけれど、オレにとっちゃやっぱり花を見たり 今日のようなダイヤモンド富士を眺める楽しみと、逆に限界を超えてるだろという苦しい場面では、それはそれで普段のヌクヌクを考えりゃ生きてるなァと実感もするし・・・
まあ、だけどホントのところは 足腰を鍛えてボールの飛距離を伸ばしたいというヨク?
本栖湖のほとりまで降りてきて、最近はキャンプ場の中は歩けないようになっているから、駐車場まで舗道をぐるっとひとまわり。
いろいろ取り混ぜて5時間半の山行きだったけど、もう一つ、山登りをする理由があった。
温泉に、気持ちよく入るためだ。