中央道を大月で降り、11月の中旬から4月までは雪で閉鎖され11人乗り以上の車両も通行止めという林道を延々と走って大峠(おおどぅみ)に着けば 今日あたり関東も梅雨明け宣言だろという曇り空に富士山が見え、舗装されてるとはいえ、穴ぼこだらけで運転に気を遣ったこの林道もかなり補修されていて富士山の入場料を取るようになって予算もたっぷり?まだ途中途中に工事車両やプレハブの小屋があって もう少しがんばれってくれ。
おなじみの看板。
今日はクマに出会っても ある山小屋のオヤジが言った対処法を試してみるか。
クマと偶然に出くわしてしまった時に十分な距離があれば クマのほうが姿を消すか逃げてゆく。
距離が近いとき、たとえば山道を曲がったとたんに出くわしてしまったらまちがいなく襲われる。
「いいかい、クマというのは襲う時に必ず二本足で立ち上がるんだ。だから食われたくなければクマが立ち上がったその時、飛び込んでクマに抱きつくんだ。クマは自分のおなかに手が届かないからね。だからしがみついていれば安全なんだ。」
いつクマから逃げればいいかって?
それはクマが冬眠するまで待ちなさい。
この石は、木の化石じゃないか?
拾っていこうかと触ってもびくともしない。
まあ人間、若いうちは動物に惹かれ そのうち植物に興味が移り サイゴは鉱物だっていうけど オレもいよいよ第4コーナーを廻ってるな。
少し陽が差してきて 富士山が見える。
カニかコウモリかどっちなんだ?というカニコウモリの花が咲き、
赤岩ノ丸。
このあと黒岳を経由して白谷ノ丸まで、内枠ばっかり。
ボンタン飴を一度に3粒、口に放り込んで、
山登りは足腰がしっかりして、飛距離upにゼッタイ役立ってるハズというよこしまなココロで、ワイルドな山道をエッチラおっチラ。
枯れ木のスキマにカメラを構えてると 音もなく近づいてきた人にびっくり。
わらじかよ!
忍びの者?伊賀か甲賀かどっちなんだい。
「沢から登ってきましたが水が少なくて・・・」
砂金でも探してるの?
「いや純粋に沢登りを楽しんでます」
まだ昭和の頃、新聞にこのあたりのハンターが撃った鹿の奥歯が金でコーティングされていたって記事が載ったことがあったよ。そのあと2匹目も見つかって どこの沢の水を飲んだのだとニュースになったけど、知らない?
「沢でキラキラする砂金を見ることはありますけど、集めたってタカがしれてますからね」
ヨクがねぇな。
これからどこの山に登るのかと聞いても あまり興味がないらしく あくまで沢?
先に行ってもらったが すぐに姿が見えなくなった。
ギンリョウソウ?
森の匂い、虫の羽音を聞きながら、
尾根筋の看板が見えた。
と、忍者が三角点の上に座ってオニギリを食べていて こっちに行けば黒岳 あっちは川胡桃沢の頭から牛奥や大菩薩の方と教えても沢以外はあまり興味がないらしく じゃあと別れて、
すぐの黒岳を通りすぎ、20分ほど行けば、
今日7月18日(木)、気象庁は「関東甲信地方・東海地方が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。いずれも平年より1日早い梅雨明けです。
南アルプスのオールスターがずらり。
まだ時間早いし、オレも忍者に触発されたから川胡桃沢まで足を伸ばして砂金探しするかな。
白谷ヶ丸のまわりには、高山植物の花々。
ウスユキソウ?
コウリンカ
ローソンの稲荷ずし、ハシをもらうの忘れ そこらの小枝で間に合わせ。
これが ミヤマオダマキです。
富士山を見納め、来た道を戻って、分岐も行過ぎて 前にメイの子供を連れて行ったことがある川胡桃沢で砂金探しじゃ!
2,30分のもんだろと行くが、尾根筋といっても結構アップダウンがあって
ここをず~っと行くと大菩薩峠まで続いていて、ぶつ切りだけど 一応は全部歩き通してるから、迷うと言うシンパイはない。
枯れ木といっても、これにイチャモンはつかないだろうな。
こっちまで来たことを後悔するような時間がかかって 川胡桃沢ノ頭 到着。
アタマじゃなくてカシラかよ。
標識を通り過ぎ、またドンドン下って20分?
やっと「賽の河原」が見通せる場所までやってきた。
右奥に見えるのが「牛奥の雁ヶ腹摺り山」
今日は、あそこまで行くと足が持たない。
ここを左に行くと水場だという看板が立っていたはずだが、
風で飛ばされたか 消えてなくなっている。
笹が生い茂り 鹿が通ったみたいなかろうじてわかる細いところを行き、
着いた沢に 水がナイ!
川胡桃沢じゃなくて 枯胡桃沢じゃが!
下をみても
上を見渡して耳をすましても せせらぎの音もせず なんだよせっかくここまで来たのに・・・
砂金どころの騒ぎじゃねぇな。
迷わないようにと目印にしたブナの木を抜けて 元の道に復帰し、のぼり返しをエッチラオッチラ。
昨日あたりだって雨が降ったハズなのに 水がないということは もう水場の役を果たせないということ?だから看板も取り外したのかもしれないな。
帰りの登る途中でみつけたキンレイカ?に癒されながら、
無事に尾根道から大峠のほうに降りる標識を曲がって あの左に見えるのがタダの雁ヶ腹摺り山だな。
たしか、あの山のふもとに 豊富な水が出てるところがあった。下におりたら ちょっとあっちの山に踏み込んで冷たい水で顔を洗おう。
スギゴケ。
道にトウセンボしてる木を、ダレかが切ろうとした ためらいキズ?
かなり降りてきたら、人の影があってこんな時間から登るのか?と思ったが 枯れ木のまわりをウロウロしていて ナニをしてるのかと尋ねると、「ハチの研究です」
この小さな穴にカミキリムシの幼虫が居て そこにハチがタマゴを産みつけてるんです。とピンセット片手に説明してくれて、まだ名前も知られてないハチもたくさんいるんですよ。人間の生活にはなんの役にも立たないんですけどね。
まあ、なんにしても良いご趣味で と別れたが、研究って言ってたよな。趣味じゃなくて仕事か?
だけどとりあえず 動物相手ということは まだ若いということだな。
今日はヘンな人に逢う日だなと思ったが このあと もっとヘンなのに遭遇した。
クルマを置いてあるところまで戻り、向かいの登り口を登り返してすぐに、「御硯水」
冷たくて 顔を洗ったあと、思わず手にすくってゴクゴク。
こういうところの水は飲むなって ダレかさんが言ってたけど・・・
さあ、日帰り風呂だ。
山に登るのより お風呂に入りたくて山に登ってるって言ったほうがよいくらいのもんだけど 途中の真木温泉はまえに訪ねていって日帰り入浴はやってませんと断わられたイキサツがあるから 昨日は、大月市総合福祉センターというところで 木曜日は日帰り風呂をやってると調べて、さあ行くぞと登山靴を脱ぎ 窓を全開にして山道を下り始めたら 前方でリュックを背負って手を振る人が・・・
ヒッチハイクか?と思いながらクルマを停めると、
「この辺りはスマホの電波が届かないのでタクシーが呼べません、もうちょっと先まで乗せてってくれませんか?」
いいけど、どこの山に登ってきたんだ?と聞くと 道路の工事の人で 具合が悪くなってひとりで現場を離れて帰ろうとしている?
大月の駅から電車に乗ると言うから じゃそこまで送ってくよ。
熱中症か?と聞けば その前兆のようだというんで開けていた窓を閉めて 冷房をガンガン効かせれば おじさんは財布から千円札をとりだして ほんのすこしですがお礼?
いらねえよ、そんなもん。
カーブの多い山道をすっ飛ばして降りてると 向こうからダンプが来ますから気を付けてとか このクルマはリッターどのくらい走るんのかとか あんたホントに具合悪かったの?
ナビの設定を「自宅に帰る」にしておいたので 高速の入口を通り過ぎた時は恐縮していたが 無事に大月駅で下ろし、人助けみたいなこともできて 良い山行きだったんじゃないの?
そのあと大月の福祉会館に寄って市民じゃないと520円の ダレもいない風呂に浸かり、
そこで、このあたりにモモを売ってるところがないかと聞いて教えてもらった 地方発送も承りますという看板がかかった果物屋でモモとブドウをオミヤゲに買って帰って来たのでありました。