本栖湖をちょっと行った先の浅間神社ヨコの駐車場を5時に出発すれば 7時半ごろのダイヤモンド富士に悠々間に合うもくろみも、東富士五湖道路を 一つ手前で降りてしまいウロウロ。
大体いつもはノーマルタイヤで来てたところだが、大寒波とかで ここも凍結の怖れがあるとか脅かされて ドキドキして走るよりは、スタッドレス履いたレンタカーを借りる方が安心だろと。それにポーター代わりのメイの子供も一緒で、メイを安心させるためにも、レンタカーにしようと借りたオリックスレンタカーのナビに慣れてなかったのが敗因。
スタートが予定より20分遅れ。まあ2時間ありゃ登れるだろうからダイヤモンドにゃ間に合うだろうけど オレは少し早めについてタイムラプスカメラを仕掛けようと思ってたんだけどな~。
「星がキレイ!」
先を急ぐし背負ってもらってる三脚を下ろすのもどうかと手持ちで撮ったからブレブレだけど 星の数の多さはわかるでしょ?
あれ~、おかしいな。丸木橋があるわけなんだけどな~。沢沿いを上がってるうちに道をロストし、メイの子供がスマホでチェック。
「ちょっと懐中電灯持って先に行かないでよ。調べてるんだから」
いや、偵察してるだけだよ。丸木橋ねぇかな~。真っ暗闇の沢を上から下まで懐中電灯で照らしてもそれらしき橋は見当たらず、とりあえず、川を渡ろう。ヤケに水が少ないな。天気続きだからか?
ダイヤモンド富士の上がる時間が気になり気は急くものの、「もっと左だよ」
そう思うけど、こんな急なとこ行けないだろ、と上に上がり 左手に道らしき気配があるのを見つけて ここ降りよう。山側に身体預けて、滑るなよ。
あ~あ明るくなってきちゃったぞ。
やっと正解の道に戻り、冷静になって考えると 丸木橋のところは二十六夜山だ!似たような道でカンチガイしてた。
行程の半分の端足峠に 6時半。ギリギリだな。
もう頂上まで行かなくても手前ならダイヤモンド富士が見れるんだろ?
カシミールのナンチャラアプリを開いたメイの子供は 手前じゃダメ。今日は頂上を過ぎてもっと向こうに行かないと、富士山の真ん中から上がんないよ。
日本第二の高峰北岳の夜明け前の姿。
振り返って雨ヶ岳。
毎年、名前にふさわしい梅雨の時期に登ってる。
赤石岳も朝日に輝き、
もう時間は迫ってくる、足は上がらない。
ついにはうしろからお尻を押してもらうテイタラク。
もうこのへんじゃダメか?
ここじゃ横から上がっちゃうよ。
真ん中じゃなくても、頂上右の剣が峰が一番高いんだから あそこから上がるのがホントのダイヤモンド富士じゃ。もうヘリクツをこねながら、チェーンスパイクを履いた靴でザクザク。
スマホを見ながら もうすぐだからと励まされて、
着いた~7時半! もうすぐ上がるぞ!
あわてて 背負ってきてもらった三脚の上にタイムラプスカメラをセット。
頂上の他の全ての人は反対側から来た人だろ。
出た!。
やっぱり来過ぎだよ。剣が峰をハズした。
メイの子供はスマホで、オレよりいい写真じゃないか。くれよ~。
さあ、ラーメンタイムだ。
ベンチには霜。
芸術的だろ?
モチ入りラーメン作ってやるから器だけもってこいよ、と言ったら焼きそばの空き容器か?
ウシロに見える南アルプス。
太陽はみるみるうちに上がり、あたりも一気に暖かくなった。
北岳と、
赤石岳をもう一度。
コーヒー飲む?
「持ってきたの?」
ラーメンに水を使いすぎたので、後ろからの笹の葉の上に残ってる雪を取ってきて溶かせば、
「笹の葉がついてるよ」
ダイジョブだよ。ドリップ式だから・・・
こういうところで飲むのはウマイもんだな。
山頂の人もすくなくなり、記念撮影をしてさあ帰るか。
こっちに降りる人はいない。
太陽が当たってるところがてかってる。
無事ダイヤモンド富士も見ることが出来てルンルンの帰り道。
あれほど辛かった腰も 太ももの外側も 下りはなんともなく、
グッバイ富士山。
本栖湖の碧い湖面が見え、
もうここまで降りてきたの?というペースで もう一度記念撮影。
銀行強盗だな。
ここだよ、道 間違えてここ降りてきたところ。オマエ、滑ってたろ。
サイゴのところで滑って、アブナイとおもってヨコに回転したんだと・・・
オレが秘かにジョーズ岩と名前をつけてる岩だけど、来る時 ここ通らなかったもんな~。
最近サザンの曲が好きと言ってたヤツが、
「オジちゃん サザンの中で何が一番好き?」
チャコの海岸物語かな?最初のほうの曲だけどな。というとスマホから曲が流れ出して 電池ダイジョブかよ。
充電器持ってるから・・・
フンフンと歌いながらお陰で、足も軽くなってホイホイと下り、
麓まで降りてきて、ススキ越しの富士山を一枚。
ノドが乾いたとお茶のペットボトルのフタを取ると凍っていた。
無事を感謝して山の神に一礼!
朝、500円玉を放り込んでおいたが、帰ってきてもクルマは他になく、メイの子供が中を覗き込んだらいっぱい入ってるよ。回収しないのかね~。
さあ、お風呂だ。
いずみの湯は火曜休みかよ。しょうがねぇ、高いけど「ゆらり」にするか。
タオル付きでなくてもいいんだけどな~。
富士山が真正面に見える 露天風呂に浸かり、
トロロ蕎麦食って、
また道間違えて レンタカーの返却時間に遅れちゃかなわんと お勧めのモチはパスし、
なんだよ、凍結なんかしてなかったじゃないか?
「いやいや、ヒヤヒヤドキドキで行くよりよっぽどいいでしょ。」
帰り道、サザンをクルマのブルートゥースにつないで「HOTEL PACIFIC」か?
パシフィックホテルは ホントにあったホテルなんだぞ。加山雄三の親父がやってたんだけど つぶれて今は跡形もないよ。オレが免許取立ての頃かな?もう50年以上前のハナシだけど岡山から出てきた友達を江ノ島に案内した帰りにそのホテルの1階にあったカフェに寄ってよ、季節はずれでガランとしてダレもお客がいなくて、ウエイトレスの女の子が頼んだコーラを持ってきてコースターの上に置こうとした瞬間に、そのホテルの名前入りのコースターをさっと取ったんだよ。水に濡れちゃ惜しいって・・・そうしたらもう一枚持ってきてくれたコースターの裏に電話してねってメモがあって 電話番号が書いてあったんだよ。
それでアンタの学校でサザンが流行ってるの?
「そんなことないけど」
じゃどうしてなんだよ。
「オジちゃんのクルマで聞いたからかな?」