お彼岸につき 故郷の信州に墓参りがてら雪の山に登ろうと、いや山登りのついでに墓参りかと目論んでたら ときならぬ雪模様で一日延期。泊まる予定のホテルもずらしてもらって木曜の朝6時半に出立。

八ヶ岳SAで甲斐駒を眺め 外の清冽な空気を吸いながらモーニングコーヒーを飲み、

 

 

諏訪インターで降りて高遠街道に入ると、雪が残ってるじゃないか。

 

 

 

凍結してないだろうな。

 

 

 

ノーマルタイヤにつき、小さな鳥居に頼むよと片手で挨拶して

 

 

 

そもそもこの守屋山は 三週ほど前に山ブログのエミさんのところを見て 故郷に行く途中だし、雪はあるしと決め、お彼岸のころでも雪は残ってるかと尋ねれば そういうのは近くなったらヤマコレなどで確認して?と至極ごもっともなご意見だったが これなら期待できそうだ。

 

 

 

無事駐車場につき、うしろのハッチを開け準備万端整えて 8時20分イザ出発!

 

 

 

最初から雪の道。踏み跡はあるけど、その上に新雪が積もっていて 歩けばキシッキシッと気持ちの良い音がする。今日はまだダレも登ってないな。

 

 

 

この山はクマが多いと聞いてるが、今時はオネンネの最中だろ。

 

 

 

地元の人たちに愛されてる山らしく、案内板もあちこちに懇切丁寧で、迷うシンパイなし。

 

 

 

 

東峰と言われる片方の頂上まで2時間のコースタイム。そこから西峰に往復して計5時間のつもりで・・・

 

 

しかし気持ちの良い山道だな。風はなく、青い空に白い雲。

前にもうしろにもダレもいない、と思ったら

 

 

 

 

先行者の足跡が・・・

 

 

 

 

シカかカモシカかも。

 

 

 

鳥居の下をくぐり

 

 

 

松の幹にしがみついてるのは、空気中の水分を吸って生きるというサルオガゼか?

 

 

 

また看板、ハイハイ。

 

 

 

と思ったら オイッ 脅かすなよ。それでなくても気が小せぇんだから。

 

 

 

雪道を歩くのは子供の頃を思い出すから楽しいんだろうな。

あの頃は雪の野山を 転げまわったもんだ。

 

 

 

2時間か~、もうそろそろ着いてもいいんじゃないか?

 

 

 

さいごの急な登りを上がった先に、

 

 

 

 

あれか。

 

 

 

守屋山東峰着。

看板の先に見えるのは中央アルプスか?

右に西駒、左が空木、真ん中が去年 メイの子供と一緒に下った檜尾尾根。

 

 

 

 

こちらは八ヶ岳から蓼科山、霧が峰。

 

 

 

 

 

諏訪湖が見える。

 

 

 

 

こっそり上げたドローンからの映像。

 

 

 

すぐ下に檻に囲まれた社があって、なんでも昔 この社を谷にブン投げて豊作の吉凶を占ったとか。それを禁止するための囲いらしいけど・・・

 

 

 

かもしかのお立ち台の岩。

よくこの上にカモシカが立ってるらしけど、今日はお休み?

 

 

 

そして 西峰。

ここから100の山々が見渡せるという。

 

 

 

八ヶ岳SAで買ったおにぎりをパク付いてると 次々に人が上がってきて 駒ヶ根から来たという青年としばしハナシをしていたら 飯田長姫高校出身だと言うんで、

”オレは長姫が甲子園で勝ったときの優勝パレードを見たよ。小学1年生のときだった”

 

 

 

寒いところに住んでた子供の頃は、長かった寒さも緩む春先のこの季節が一番好きだったな。

 

 

 

 

尾根道を東峰まで戻れば、

 

 

 

結構歳が行った夫婦が なにやら雪の中を覗き込んでカメラを構えている。

なにがあるんですか?と聞くと福寿草が咲いてます。

 

”へ~、福寿草は雪の中でも咲くんですか”

「そうじゃなくて、咲いた上に雪が積もったんで掘り起こして撮ってるんです」

この山で見た唯一の花だった。

 

どうも地元の人らしかったが 奥さんが 「途中で分かれ道があったでしょ。立石コースのほうを下りると 岩や滝があっておもしろいですよ」

 

 

 

そっちにも廻る道があるのは調べて知ってたが 最後に舗装道路歩きが待ってるので敬遠したけど、滝と聞いて 俄然行く気になり ”サイゴは道に出たら左に行けば杖突峠ですよね”と念押し。道迷いは得意だからな。

しかし 昼過ぎたら雪が融けだして

 

 

 

頂上で履いたチェーンスパイクの裏に、湿った雪がおいらん道中の下駄みたいにベットリ。

 

 

 

 

前嶽まできたら、どこにもその先に行く足跡が無い!

アチコチ見回したが 完全に途切れていてまずいなこれ どうすんだ。

冷静になって思い返すと、前嶽まで3分と看板があったあそこだ。

あそこに きっと降りる道があったんだとバックしたらビンゴ。

3分の文字に 他を読まずに猪突猛進したんだ。まあ イノシシ歳だからな。

 

 

 

おっ、ここだ。寄らない手はないと 道をそれて ダレも踏んでない新雪の道を行くと、

 

 

 

 

小さな社のわきに、なんだこれ?滝というよりチョロだろ。

 

 

 

階段を見れば登って景色を眺め、

 

 

 

ふもとから見ると坊さんの姿に見えると言う立石コースの名の由来となった岩の横をすり抜けて

 

 

 

やっと杖突街道まで降りてきたが、乗せてってもらえるようなクルマは来ない、というか通るクルマ自体が少ない。

 

 

 

 

トボトボ脇に雪の残るアスファルトの道を歩いて駐車場まで戻り、諏訪インターから飯田まで一ッ飛び。

 

 

 

木曽から飯田まで抜ける大平街道の出口にある温泉、昔の旅人はここで着物の砂を払ったといういわれのあるところでオレも倣って汚れを落としてから墓参りに行くと 入口で坊さんにバッタリ。

 

”ちょっと遅くなったけどお彼岸のお墓参りに来た”といえば

「わざわざ横浜から? でも今日までが彼岸のうちですから」

 

近くのホテルまでクルマを廻すと 今日は込み合ってますので裏の駐車場に停めてください。

なぜ平日の木曜なんかが混んでるんだと思いながら 部屋に入りウトウトしていると 

 

 

ピーヒャラピーヒャラ ドンドコドンドコ

 

 

最初空耳かと思ったが、カーテンを開け暗くなった窓の外をのぞくと人だかりがして お祭り?

 

 

7年に一度行われるという 飯田お練り祭り。

「知らないで来たんですか?」といわれ どうりで駐車場がイッパイだったわけだ。

法被を着た兄ちゃんに 明日から3日間やりますので どうぞ見てって下さいといわれても オレ明日の朝、帰るんだよな~。

 

 

今夜は 獅子が神社から出てきて ここで眠りに入る踊りです。明日の朝も ここで起きる舞をやりますから・・・

 

 

宣伝文句によれば、

外縣大宮諏訪神社の式年大祭として、7年に一度行われます。約370年の歴史を持つお練まつりは、古式ゆかしい行列が連なる神輿渡御の神事に始まり、大名行列や東野大獅子に代表される多くの獅子舞や伝統芸能が、飯田の中心市街地を賑やかに練り歩きます

 

 

 

 

10歳のときにこちらに出てきたオレは 一度だけこの祭りを見た記憶がある。

今、74だから とすれば、計算すると70年前の4歳の時?

 

よくそんな記憶が残ってるともおもえるが、よほど印象深かったんだろうな。

ウチの町内のは唐草模様の獅子で 中がどうなってるのか 裾の下からのぞいたら 大勢の人がいて 大きな車輪を動かしていた。

 

 

雪で来るのを一日延ばしたお陰で 思わぬものを観ることができ、感激と興奮と疲れでなかなか眠りにつけなかった 故郷の春の宵でありました。

 

 

 

 

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