親不孝の侘びの墓参りがてら ふるさとの山に5年ぶりに登ろうと、日曜日の朝早めに出立。

途中の八ヶ岳パーキングでモーニングコーヒーを飲んでた頃にゃ青空が拡がっていたが、予報じゃ今日は怪しい天気、ふるさとの近くにあるという花桃の里に廻り、明日登ってから帰るか。

ちゃんと、月曜日は休みをとっておいた。

 

中央道を名古屋方面に折れたあたりからパラパラきたが、今日は雨覚悟。

こんなコロナ下でもびっくりするほどのクルマが集まっていて ダイジョブか~。

 

そもそも、今が花桃の丁度見ごろなんて全く知らず、どこか南信州で日帰りの立ち寄り湯ができる温泉を検索していたら どこもコロナで今はやってませんの返事ばかり。 やっとここの旅館「月川」がやってるということで 食事もできるか?と聞くと「お弁当があります」

 

願ったりと、お願いをして来てみたらこの賑わい。

 

とりあえず当日、旅館まで来てくれというのでナビ通りきたら 上の橋が一般車通行止め。

ガードマンに弁当を予約してあるというと開けてくれて、遠くの駐車場から歩いてきてる人達の冷たい視線?を浴びながら

 

野熊の庄 月川 到着。近くの恵那山の別名を、信州側では昔から野熊山といったらしい。

ヨコハマから3時間かからずに着き お風呂は10時半からということで、それまで近くを散策。

 

 

大体、オレが子供の頃は南信州にロクな温泉なんてなかったけれど、中央道を作っていた際にあちこちから温泉が湧き出し、近くの昼神温泉も その時から発展してきたもので歴史的にはそんなに古いということではない。

 

ここの花桃の里も、近年 地元の人達の努力で賑わいをみせているんだろう。

 

ヒョウだよ!寒いと思った。

山用のカッパを着込んできて大正解だな。

 

この花桃は、福澤諭吉の娘婿で電力王と言われた福澤桃介がドイツから持ち帰ったものだという。数年前に中仙道を下っていた時、木曽川にかかる美しいつり橋を見て思わずクルマを止めてカメラを向け、帰ってから調べたら桃介橋↓

イメージ 27

あの時の桃介さんがここでも出てきたか。のちに木曽川の水力発電で名を成したという桃介さんは、ドイツから自分の名前にちなんだ桃の種を持ち帰って増やし、それを又この地方に嫁に来た女性が持ってきて 村の人々の努力もあってこのようにすごい光景になっていったらしい。

ここだけで5000本、この地域全体で1万本あるという。

 

 

突然、陽がさしてきたり、キツネの嫁入りのようなヘンな天気だな。

 

枝垂れサクラも咲いていて、桜はパッと散るから日本人に人気があるが、

 

 

この圧倒的な桃の花は、南信州の山奥のまさに桃源郷といっても言いすぎじゃないだろ。

 

 

時間が来たので立ち寄り湯を頂きに月川(げっせん)に戻り アタマを雨に打たれながら外の露天風呂。

 

ホントなら外で食べたい花見弁当も、この雨じゃと女将に頼んで広間の一角を借り、

 

さ、ハラも膨れたしと またまた花見客がぞろぞろ歩く道路を遠慮しながら抜け、三遠南信自動車道という無料の高速を走っていたら いきなり、

 

 

ふざけんなよ、又かよ!このまえパンクしたばっかだぞ。

赤い数字が110くらいからゆっくり落ちてきて、イッキにいかないこりゃ側面のパンク・・・キツネに化かされたか?

アッ、そういえばあの時か・・・

 

 

事前に調べておいた花桃の里近くの「義経駒つなぎの桜」。源義経が奥州へ落ち延びる途中に馬をつないだといわれる桜。ネット情報じゃ1週間前が満開と出ていたが まだ少しは残ってるだろとクルマを向け、細い農道みたいなところをクネクネ上がり、この先に駐車場ナシ、というところで上から来た軽四輪のオバサンに”駒つなぎの桜はこの先か”と聞けば「そうだけど、もう花は終わってますよ」

 

それでも一応行ってみると、”クルマで行けるのか”と聞けば ハイ・・・

 

駒つなぎの桜

咲いてればこのようだったらしいが、クルマをユーターンさせるのに一苦労、狭い場所で何度も切り返してたとき、左前輪がゴソっと乗り上げ、 あの時か・・・

 

 

飯田市内のガソリンスタンドにクルマを入れ事情を話して様子を見れば、案の定側面がぱっくりいっていて、パンク修理キットはあるけど側面じゃ帰りの高速がシンパイ。

太いタイヤの替えなんかあるわけないし、こりゃまたレッカー呼ぶしかないな。

 

先ず、ガレージに電話し運びこむ了解をとってから保険屋にレッカーを廻してと頼むと30分も経たずに到着。

地元の松本ナンバーにヨコハマのガレージまで運んでもらう手はずを取り、

 

あ~、ウシロの 明日登る予定だった風越山にも雲がかかってるやないか。

 

もう登山、ヤメだな。登るなって言ってんだろ。

今夜は予約してあるホテルに泊まって 明日の朝、カエロ。

ガソリンスタンドの兄ちゃんに、電車より ヨコハマまでなら高速バスが早いと聞き、

 

近くのお寺で墓参りを済ませ、白いリンゴの花の咲く飯田の街を、駅にあるバスのキップ売り場までトボトボ。

”ヨコハマまでのバスは何時が一番早い?”

「あいにく、コロナの影響で今は運行を中止しています」

 

保険でレンタカー代が出るというが、いまさら借りた車じゃかったるい。

しょうがねぇんで電車にするか。

今度はJRの窓口に行き、上の諏訪まわりと下の豊橋まわりとどちらが早いか?と聞くも 同じようなもん?ドッチ廻っても 朝は特急は走ってないし、ヨコハマまで6、7時間かかる・・・

 

クルマなら3時間かからず、バスで4時間半、電車で7時間、リニアができりゃ30分だけどな。

まあ、月曜は一日ヒマだし、最近話題の秘境駅を通りながら トコトコ豊橋廻りで行くか。

 

 

信州のウナギは蒸してないから固め、最初に東京に出てきたときには違和感があったが すっかり、蒸す東京流に慣れてしまい、逆にヘンな感じ。それでもぺロッと食べて

 

ホテルの窓から風越山を恨めしげに眺めながら、早めの眠りについたのでありました。

 

 

 

 

 

今朝、7時前の飯田駅。リンゴを模した赤い駅舎の上に 登る予定だった風越山。

まあいいや、また来よう。

 

沿線に秘境駅がたくさんあるな~。

 

 

 

 

7時5分発、普通豊橋行き。豊橋着11時半ごろ・・・

 

 

ドアはモチロン手動。

 

 

天竜川は新緑を映してマンマンと水が流れ

 

普通列車なのに 秘境駅の為栗(してぐり)に停まらなかったな~。

 

天竜川沿いを走る、トンネルばっかりの単線。

 

ここも秘境駅の一つじゃなかった?

 

ここも・・・

ここらあたりは秘境駅銀座。

 

車掌さんに聞くと 普通列車でも秘境駅に停まるのと停まらないのがあり、マニア向けに「秘境駅号」というのが走っていて、そういうのは秘境駅に限り15分ぐらい停車するんだとか。

 

 

小和田さんでちょっと騒がれた駅、ここも秘境駅。

 

 

ここは違うけど、読み方クイズに出てきそう。

 

ここも知らなきゃ読めない。

 

乗客はほとんどおらず、運転席の後ろに陣取って鉄っちゃん気分でカメラを構え、

 

あっ、映ってる。

 

通過した秘境駅っぽい駅舎。

トンネルに入ると、車内に吹き込む風が冷たい。

 

鉄橋を渡り、

 

この駅で26分間停車。

そこに立ってるヘルメットのおじさんに入れ替えのためかと聞いてもそうじゃないって言ってたけど、ダレも文句を飯田線?

 

 

こういうゆっくりした旅もいいもんだとノンビリし、ついでに駅の外に出てみれば

 

 

自販機が一台あるだけで、店も喫茶店もなにもない。

 

 

しゃれた鉄橋を渡り、

 

こういう線路を見るとうれしくなるのは、鉄っちゃんの素養があるかな?

 

山あいをすぎて眠気をもよおし、一寝入りしていたら豊橋到着。

ここから各駅の「こだま」で新横浜まで。

 

 

天竜川だ!

川幅が、こんなに広くなっている。

 

 

 

富士川鉄橋と富士山。

 

 

 

新富士駅には富士山が似合う。

 

 

 

6時間半かかって ようやく新横浜着。

あの風越山の頂上に「秋風や狗賓の山に骨を埋む」と言う飯田出身の詩人日夏耿之介の石碑が立っている。狗賓とは天狗のこと、風越山は天狗の棲む山と言われてきた。

それを見るのも目的のひとつだったけど、秋風やって言うんだから秋に見るのがふさわしいんだろ、と負け惜しみを言って今回の旅を終わろ。

 

 

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