山手111番館の2階テラスにはフジの花。
夜中に起きてマスターズ三日目のTV観戦、6位あたりをウロウロしてた松山がアーメンコーナーの11番、ドライバーを右の林に打ちこんだところでホーンが鳴り、カミナリ接近中のサスペンデッド。いつの間にか外が明るくなり、丁度そこに ナニが階段をトントンとあがってきて「いい天気だから、ミナトの見える丘公園に散歩に行かない?」
神奈川近代文学舘前の 白と黒のチューリップ。
グッドタイミングやないか。
まあ、イヌの散歩のお付き合いだけどな。
旧英国総領事公邸の裏庭に咲く小手毬。
気持ちの良い朝の風に吹かれ、青い空を見あぐれば
「予もいづれの年よりか、片雲の風に誘はれて、漂泊の思ひやまず・・・」
と、芭蕉が奥の細道の旅に出たのも今頃の季節じゃなかったか?
”来月、1泊でゴルフの旅行に行ってくる”と告げたときには、丁度居合わせたムスメやマゴたちもパチパチと手を叩いて喜んで、よほど留守のほうが喜ばれるみたいだけど 残念ながら中止になって、じゃゴルフはナシでも一人でどこか行ってくるか・・・
今度4年生になったマゴに”ジジは4年生の時にイナカからこっちに出てきたんだぞ”と言えば
「そのハナシ、前にも聞いたよ」
故郷の山は学童登山というやつで4年生で途中まで、6年生になると頂上まで登る。
頂上まで登ることなくこちらに出てきて、帰郷のたびにその山を見上げては いつか登るぞと思っていたがどんどん歳をとって、もうここらで登っておかにゃ永遠に登れなくなるという5年前に、初めて登山靴を買って登頂!
それ以来、山登りのおもしろさにも目覚めたんだが、
♪ あなたと二人で来た丘は 港が見える丘~
あの風越山に登ってくるか。いろいろ報告することもあるし、墓参りもして こういうご時勢だから親戚には寄らずに一、二泊ゆっくりしてくれば ウチにも喜ばれるだろう。
朝、早いしガラガラの道路を帰ってTVをつければ
”ナニィ~~~!”
松山が4打差をつけて単独トップ!
ヤツに何があったんだ?
なんだよ、散歩なんかしてる場合じゃなかったな。
いくら暗闇の牛のようなヤツでも、3日目でトップじゃ夜は眠れねぇだろうな。
なんてったって、普通のトーナメントじゃなくて絵描きさんのいうマスターズだからな。
出来立てのパン屋のパンを食ってから、桜花賞を買いにまた桜木町まで。
もうとっくにサクラは散ってるけど、桜花賞って。世の中も人間も、季節や時流に合わせていろいろ変っていかなきゃな。
楽しい山登りのことを思い描いていたら あんなにパンを食べたのにまだハラが減ってラーメン。
皆様にシンパイ頂いた足もなんとかなりそうな気配で、とりあえずは、もうすぐスタートの桜花賞を獲り、明朝は松山の笑顔を見て 試し打ちのコンペで優勝し、故郷の旅館の予約をすればオッケーかな。
行く春や 鳥啼き魚の 目は涙