
明日がムスコの結婚式、男は今日やることがないし いろいろ邪魔しちゃいけねぇ
山に行って明日のアイサツの練習をしてくるわと、6時半に丹沢湖のほとりのミツバ岳登山口に到着。
1000mに満たない山だけど、ちょうどお彼岸の頃にミツマタの花が咲き
それは良い香りがすると聞いてやってきたが、事前にネットで見たら
去年、一人が滑落して亡くなり、その前にも遭難事故があったという。

道路わきの狭いところから登り始めたらいきなりの急坂、よこから滝の音が聞こえる。
最近人気の山だというが、朝早いせいか人っ子一人見当たらない。

おかげで大きな声が出せ
「え~、只今紹介にあずかりました新郎の父でございます。両家を代表して一言ご挨拶申し上げます」
ウ~ムちょっといかんな、こういうところは集中して登らないと 明日あいさつの代役がいる。

下に丹沢湖、位置関係をよ~く覚えておけば道を見失ったときに役立つ、というのはこのまえ学んだ。

手作りの看板もあって、この道でマチガイないな。

滝の音が遠くなったころ、第一ミツマタ発見!

写真のように、どの枝も三っつに分かれてるからミツマタ。
ミツマタはこうぞと並んで昔から和紙の原料というのは社会科で習ったね。
明治?大正期?この山の持ち主が、小田原造幣局にお札の原料として納めるミツマタを栽培してた畑が
あったことからミツマタ畑が縮まってミツバ岳とか・・・

「え~、本日は、三連休の中日という、皆様お忙しいところをご列席いただき、前かウシロの日にすれば
連休がとれるものを、なんでわざわざ真ん中にするんじゃ!大安?」
いやいや私見は抑えて。
ブナ林の中を行けば

みつまたの大群が現れたが、満開には一週間早い?

「さきほどライ、たくさんのご祝辞や心温まる励ましのお言葉を賜り、誠にありがとうございました」

着いた。
ゆっくりゆっくり、ぶつぶつ言いながら登ったせいでコースタイム1時間のところ倍の二時間かかって8時半。

シカ柵の破れたところから西に出ると、今日は雲ひとつない富士山が迎えてくれた。
ミツマタは顔を近づけるとまだ秘かに香る程度、それでも沈丁花と同じ科で、咲けば山全体が甘く香る?

日帰り温泉は10時からだというし、
そのまま足を伸ばしてその先の権現山に向かう。
林の向こうに見える山がそうだろ。

水源の森林でまちがってもアレしないように。

標高が1000mを越えたあたりで雪がみえてきて肌寒くなり、
登りはじめてすぐに脱いだ上着をまた羽織った。
振り返ると木々のあいだに富士山が見える。

ここが多分 権現山の頂上だと思うんだが、標識もなにもない。

富士の雄姿を撮り

ウンッ?
初心者の通行不向き・・・アブネ~な。
引き返すか。

戻りかけたら、ブナの木の根っこに小さな標識、1018.4m

帰り道は正面に富士山。

気温があがって、ミツマタはさっきより開いてるか?
これだけあれば、一万円札どのくらい作れるんだろ。

え~と、あいさつどこまでいったんだっけ?
もう一度最初から 「両家を代表して・・・」

しかし、やっと山歩きを楽しめる態勢になってきたな。
権現山の手前で、向こう側から来た三人組とすれ違ったのみでダレとも会わなかったが
再びミツバ岳を通りかかったら、大勢の人がくつろいでいてびっくり。

それからは、一人の人や2,3人の仲間?はては15人ぐらいの団体さんが3グループも上がってきて
先頭のリーダーが声をかけると全員で立ち止まってくれてオレが下りるのを待ってくれる。
恐縮しながら、スミマセン、コンチワを繰り返して下りれば、
「上はすごい人ですか?」とか「花の咲き具合は?」とか尋ねられたり
権現山まで行ったのかとか、何時ごろ登り始めたかと、山登りのベテラン風に見られてヘンな感じ。

まあ、こっちも「気をつけて行ってらっしゃい」とか 調子よく返事したけどね~。

今回は何事もなく、無事丹沢湖周遊道路まで下りてきて11時、ほぼ5時間の行程。

ふと山側を見上げれば山桜?
春だね~。

クルマでちょっと行った先にある町営の日帰り温泉ブナの湯。
どこの町営かと思ったら山北町。信玄の隠し湯だそうだ。

ここの駐車場のミツマタは満開。

園芸種のミツマタまであったけど、見ないほうが良かった。
← というわけでありまして、今後とも皆様方にはご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いし
カンタンではありますがアイサツとさせていただきます。