
「トイレ行っちゃダメよ!」
なんで~?
「病院で、出なかったら困るでしょ」
ダイジョ~ブだよ。オシッコくらい どこでも自在に出せるから・・・ヒンニョウか?
生活習慣病検診に行く朝、メシも食えねぇし、出すもの出して庭に出れば
ペーパーホワイトと呼ばれる真っ白な水仙がもう咲いて、
しかし、この上品そうな白い水仙にも最大の難点・・・匂い!
もう、臭いのなんの、この水仙だけは遠くから眺めるに限る。
病院でパジャマみたいなのに着替え、いろいろ検査をしたあと初めての胃カメラ。
バリウムを飲むときのまずさとその後の後始末がイヤで、胃カメラのほうがラクと聞いたけど・・・
「鼻からと、クチからとどちらにしますか?
両方経験された方は、だいたい鼻っていいますけど。
鼻からだと直径5m/m クチは1cm。画素数が違うのでクチからのほうが解像度は良いですが
1m/m の腫瘍を見つけるわけじゃないんで、結果は変わりないです」
そう言われりゃ どう考えても鼻からだろ。
最初に鼻の通りをよくすると シュッシュッ 液体を鼻の穴に吹き込まれ
次に麻酔薬を噴霧され、左のほうが通りがよい?
もしダメだったらクチからにします。
なにかあったら、どうのこ~のという同意書まで書かされて不安一杯。
いよいよ診療室に入れば、椅子に座った若い女医さんのヨコに男性医師。
インターンがやるのか?
ベッドに横向きに寝て、やはり若い助手さんによだれかけをかけられ
「つばはここに垂れ流してください。飲み込むと痛いですよ」
インターン?が先端が光ってる黒いチューブをとりあげて、これから始めます。
その管の太さが とても太く見えて恐怖心100%。
普段、突っ込んだことのない鼻の奥までどんどん押し込んで、今ノド?
エンリョってものを知らねぇな。ウギャ~~(内心の叫び)
その時、肩から背中を優しくさすってくれる手が・・・
え~~、こんなサービスまでついてるの?
助手さんが終わるまでずっとなでてくれて、サービスというより看護?というか介護か。
長い時間かけて もう折り返しにきただろ、戻ってんのかと思えば
また進む感じで、おなじところでまわったりと、これじゃ山登りと同じだな。
しかし山登りのほうがナンボマシか。もういつまでこの苦行が続くのかと。
みんな、こんな思いして胃カメラの検査をしてるのか?
5分?10分?
ずいぶん長く感じたけどやっと 「終わりましたよ。」
結局アレだな。
コッチは目を閉じ、なにがなんだかわからないまな板のコイ状態。
もっと、実況中継じゃないけど 今どの辺りをカメラが走ってます、大平台のヘアピンカーブです。
折り返しはもうすぐです、というような情報を教えてくれると 不安もずいぶん減少する気がするけど
そんなことを言える雰囲気じゃないし。
「胃炎のアトらしきものがありましたが、全体的には異常ナシです」
会計を済ませ病院の外に出ると、なんだかすがすがしい気分になるのはなぜ?
空腹を覚え、こういうときの「すき屋」。
ネギ玉牛丼をかっこんで帰ってきた。

口直しのビオラ
異物を押し込まれ、あんなキンチョー感のある思いをして、
もう、胃カメラは金輪際イヤだと思うけど ・・・ノド元過ぎればなんとやらか?
← ナデナデ付きだしな。