
飛騨の高山に、 うちの屋号の入った足袋の木彫りの看板をさがしに2泊3日でgo!
地図を見てたら、上高地廻りで安房トンネルを抜けるのが一番の近道?
しかし上高地のヨコまで来て寄らねぇ手はないと、平湯にクルマを止め、
ココから一般車は入れないためバスに乗り換え。見上げた駐車場の名前がアカナンダ?
ナンだ、看板探しがあかなんだかと、良くみりゃ「あかんだな」?まぎらわしい名前をつけるな!
バスを終点の手前の大正池で降りて、カッパ橋まで1時間の散策。

怪しい雲行きにビニール傘を持ち、杖代わりに丁度いいやとおもったが
クマと対戦するときにも使えそうで、一石三鳥や。

梓川の水は澄み切って、林の中を傘とカメラだけもってブラブラ遡上。

上高地を世に知らしめたウェストンのレリーフ。
コレ、見たかったんだ。前に来たときはわからなかったからな。

だれかさんに対抗して山ホタルブクロ・・・

カッパ橋は銀座か?というほどの人。
実は上高地は新婚旅行できたところ。もうかなり前になるけどそれ以来。
あの時は松本でレンタカーを借りて、確か河童橋のたもとまで乗入れができたと思ったけど・・・
高山の件を教えてくれた叔父さんに ここも一度は行っとけと言われ旅先に選んだところ。
一応ナニに電話すれば 「え~そんなところにいるの?」
一人で来てまずかったかなと思い、泊まったホテルの名入りのジャムをオミヤゲに購入。

一時間歩き、バスに揺られて往復し どこか温泉でもと考えた矢先に目に止まった露天風呂の文字。
平湯神社の脇を登ったところに 温泉マークの掘っ立て小屋よりちょいましな小屋。
無人?手前の鳥の巣みたいなところに300円以上オネガイしますと書かれてあったが
小銭が250円しかなく、お釣り・・・とも言えず、50円カンベンしてもらった。すまねぇ。

引き戸を恐る恐る開けると、ダレもいないし いい感じの露天風呂。
丁度降り出した雨にアタマを打たれながら、あ~いい気持ち?
しかしそうだ、あんまりゆっくりしてられねェんだ。看板探しに行かなくちゃ・・・

高山までの道中でみつけた手打ち蕎麦屋で つけとろ蕎麦、絶品、そうしていよいよ高山入り。
小さな旅館の女将にワケをハナシ、探すのにめぼしいところを教えてもらった。
最初に電話したホテルは部屋が空いてなく、お一人様でもお二人の料金?いくらかと聞けば6万なにがし・・
フザケンナバカヤロとクチには出さなかったけど断り、ネットで探した旅館、朝食のみで6000円もしない。
外国人客も多いといい、まあそういう感じの旅館。
とりあえず街を探す前に「昭和館」というところに行ってみたら?
昭和の時代の古いものが飾ってあるという。じゃそこから攻めるか・・

力道山のポスター、隣はジャイアント馬場。

二階の窓に怪しげな影・・・

昔の映画館には、美空ひばりが子役で出演中の映画が流れていた。

足袋の看板、あるじゃん!
しかし、上を見れば福助・・・ドキッとさせやがって。

昭和館を出て、いよいよ本腰を入れて探索開始。

ホントに古い街並みが当時のまま保存されている。
案内所みたいなところで、呉服屋や骨董やの場所を聞き しらみつぶしに当たってもそれらしきものはナシ。

結構疲れたので洒落た喫茶店で黄粉餅とアイスティー。水は三杯もおかわりした。

とんでもないところにかかってるかもしれないと、軒先を覗き込み、店の中を見渡して

足が棒のようになるまで歩き回ったけど・・・見当たらない。
まいった。見当をつけてたこの古い街並みの中じゃないのかもしれないな。
夜、疲れて布団にもぐりこみながら、もう願わくばこの高山のまちのどこかの壁に
ひっそりといつまでも看板がかかっていて欲しいと・・・

翌朝、カウンター席で朝食のタマゴかけご飯に ささげとカボチャの煮物やら味噌汁をかき込み
高山の朝市で墓参り用の花を購入。
昼過ぎまでもつ?と聞けば、茎を新聞紙で巻き
小さなビニール袋に水を入れ輪ゴムで止めてくれて至れり尽くせり。
盆過ぎた今頃でも お墓参りのお客さんが多いですよ・・・
ホントは今日の午前中も看板探しと思ってたが、もうアカンと予定を変更し、
ここまで来たんじゃ 一度見てみたかった飛騨白川郷にgo!

高山から高速道路で一時間。岐阜もあちこちに高速がはしってるんだね~、しかもトンネルばっか。
高速で一時間ということは、昔ならとてつもなく山奥の村落だったんだろうな。
山懐に抱かれ、ひっそりとくらしていた村の人達も

今や、こんな高いところから、バスで大挙してやってきた中国人たちに覗かれるとは
考えもしなかっただろ。

天気予報は昼から雨。越す予定の峠の山の中で降られたんじゃたまらねぇと白川から郡上八幡で高速を降り
下道を下呂に向かって走ってる途中に郡上鍾乳洞の看板、涼しそう・・・ちょっと寄ってくか。

受付のおばちゃんに、水中に咲く白い花を「梅花藻(バイカモ)?」と聞けば
そうです。水がきれいなだけじゃなく流れがないとダメなんですよ。
そっちの川にもたくさん咲いてたんですが、最近シカに食べられて全滅。
美味しいって味を占めて毎晩来てたんですよ。

かなり冷たい水を飲み洞窟の中は寒いほど。
でてきたら、メガネのくもりがなかなか取れなかった。

そのまま裏木曽街道を下呂に抜け 中津川をヨコに見て妻籠宿。
しかし岐阜ってところは山ばっかだな。行けども行けども山、信州の山国育ちのオレでも負ける
ダレとはいわんが、こういうところで生まれれば根性も座るな。

今回の旅のもう一つの目的、飯田からジーサンたちが柳行李を背負って越えたという峠の街道。
南に新しい国道とトンネルが出来て以来、モノズキの他は通る人もなくなったという大平街道。
手前の蘭(あららぎ)桧笠の家というところに、道を確かめようと立ち寄ったら・・・

この桧笠の作りかたは 昔 高山のほうから来た人に教わった。
高山と飯田は、昔から文化の交流があり、その道中の村もいろいろと恩恵にあずかった。
蘭(あららぎ)というのはこの辺りの村落の名前、”いちい”という植物の別名でもあると。
峠の茶屋に斉藤茂吉の碑があるということも教わり、なにも買わないんじゃと風呂のいすを買ったが
帰ってからマゴ二人で取り合い。二つはいらんもんな~。
休んでるあいだに ざ~~~っと来たが、またすぐに陽がさし始め さあ行くか。

峠への分かれ道もすぐに分かり、左折。
木曽見茶屋のヨコには休業の張り紙。なんてこったい。

このゲートは冬場には閉ざされるそうだ。

クネクネと登りに登って、子供のころ あの大平峠の向こうには大きな都会があるのかと尋ね
「なにもない、山のむこうも山ばっかり」と教えてもらった通りの山の中の峠道。

木曽見茶屋は休み。ここで五平餅を食べるのをたのしみにしてたのに・・・

麓にはあららぎといふ村ありて
吾にかなしき名をぞとどむる 茂吉
吾にかなしき名をぞとどむる 茂吉
斉藤茂吉はアララギという短歌雑誌の中心にいたアララギ派の重鎮、
この峠を通り、飯田の句会に行く途中の歌だそうだ。

展望台があり、むこうに南木曾岳。
天気がよければ加賀白山、御岳、乗鞍、も見えると説明書きにあり。

まだアイカワラズの登り、すれ違う車は皆無。
結局 飯田の街に下りるまで前後に車はなく、すれ違ったのは2台とバイク一台のみだった。

木曽峠のトンネル、山に掘られているわけではなくシェード?雪よけとも・・・

このトンネルが峠の頂上ということでもなく、なおも上り下りのクネクネをかなり走ったと思うころ

大平宿の石碑。
昔はここに宿場町があったが、道路事情により次第に廃れ、昭和の40年代、集団移転により廃村となるも
現在は保存運動により、昔の面影を残しているとか。

こちらは街道始まりの石碑。

一時間か一時間半か・・ ようやく峠を抜け風越山の麓に湧く猿庫の泉で冷たい水をイップク。
父と叔父と母の実家のお墓を廻り、高山で買った花を手向け、今夜の宿はいつもの隠れ宿。

窓の下を天竜川が流れる、絶好のロケーション。

明日の朝飯はいらねぇ。
午前中は晴れるっていうし、駒ケ岳の千畳敷カールにロープウエーで登りたい。
ここも自家用車は途中までしか行けない。スマホでバスターミナルからの始発をチェックすりゃ6時15分。
5時にでりゃラクラクだな。玄関は開けておきますから今夜中にご精算を、朝飯の分は引いておきます・・・

予定通り、まだ陽の登る前に宿を出りゃ、満月に近い月と なんだあの光?
こんな山の中にサーチライトでもあるまいし、朝焼けの反射光か?
高速を駒ヶ根で降り、バスセンターまで行くと、すげェ人だかり・・・
ものすごい人の列が、並んでバスを待っている。
とりあえず駐車場に車を止め、係員にみんな乗れるのかと聞けば臨時便を出すからダイジョウブ?
それにしたって、バス5台くらい待たなければのれそうもない人の列。
よくみんなこんな朝早くから来るな~。そうか今日は土曜日か。
完全な登山の格好をした人達の中に軽装で並び、後ろに来た人にふと「バスのキップは?」と聞けば
あそこの窓口で買えます。こことは別の列だぁ?
もう完全にギブ。車に乗り込み係員に列を割ってもらい、
みんなに白い目で見られながらゲートを出て さぁ帰るぞ~!

中央道は完全に秋の空。
看板は探せなかったし、駒ケ岳の千畳敷にも行けなかったけど、まあ良い夏休みだったと
屋根を開いてブンブン行けば 後ろから・・・

フクメンに急襲され、パトカーのうしろについてきてください。
このクラウンを追い越したとき、運転手を確認したけどヘルメットじゃなく普通の帽子のおっさんだった。
ウシロからずっとついてきたんでイヤな感じはしたが、まあダイジョブだろと踏み込んだらウ~~~~!
ウシロをついてけば、高速の出口に向かい、オイオイ出ちゃうんかい!

料金所手前の空き地に止められ、
「そんなにスピード出されちゃパトカーがついてゆけませんよ。この道路の制限速度、ご存知ですか?」
ある程度・・・もうこっちは免停覚悟だからいい加減な受け答え。
「よくここは通られるんですか?」
いや、一年に一回くらい、今日は墓参りの帰り・・・
まさか、それが効いたワケじゃあるまいが
「今日のところは通行帯違反ということで 点数が1点、罰金6000円です。ずっと追い越し車線を走ってました」
エッ、それは寛大なご処置・・・打って変わって感謝申し上げ

高速出口のブロックをのけ 旗を振ってユーターンさしてくれて 「おきおつけてお帰りください」
ハイッ!今度からはヘルメットかぶってください。

高速に戻った途端に土砂降り。
♪ 泣きたい 気持ちは~ 言葉に できなぁいィ~
今夜も 冷たい 雨~が降るぅ~~
歌詞とはウラハラにちょっと気分良く帰り着き、リセットしておいたメーターをみたら905km・・・
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