
いつといって悪い季節はないけれど、
わけても新緑の五月の中、薫風に吹かれ
鳥のさえずりを聞きながらやるゴルフほど楽しいものはない。
ましてや、メンバーが 懐かしい友や先生や先輩とだったら・・・
2月に、高校時代のサッカー部の集まりがあった時、
顧問だった先生もゴルフをやると聞いて、ぜひやろうよ!
それが今度の日曜、厚木のほうの先生のホームコースに4人で行くことになった。
大学を出て、すぐにオレたちの高校に数学教師として赴任してきたマーちゃん。
顧問といっても、サッカーの経験はなく オレらといっしょになってグランドを駆けまわり
歳もそう違わず、みんなの前では先生と呼んでたが、先生の家に行けば マーちゃん。
レコード聞いたり、麻雀したり、あの頃TVでやってた学園ドラマさながらの兄貴的存在だった。
同級生のリューヘイは身長が180cmあり、あの時代じゃ大男の部類。
当然バックスだったが、ある試合でタックルして相手の足の骨を折っちゃって救急車がピーポー。
試合がおわってから、マーちゃん先頭に病院までお見舞いに行ったな。
そして、もう一人が一年上の先輩でキャプテンだった田中さん。
先生は「ちゃん」呼ばわりなのに、一年違えば虫けら同然の運動部、
いまだに、この人の前に立つとシャンとする。
とにかくあの頃、廊下の先に先輩が歩いてくるのを見かければ
その場に直立不動で立って待ち、近づいてくれば大声で「チワッ!」と最敬礼。
過ぎ去るまでアタマを上げれなかった。
オレの場合、「今入ればすぐレギュラーになれる」とリューヘイとこのまえ死んだマチイにだまされ
入部したのが、一年の夏休み前と遅かったので キャプテンだった田中さんから
一人、野球部の練習が終わったバックネット前に連れ出されてスライディングタックルの猛練習。
当然当時は芝なんてなく、ベアグランド。
太ももの外側がすりむけ、痛いというそぶりをしても知らんプリで続けさせられた。
かさぶたができては、またはがれ 風呂に入るときは飛び上がるほど痛かった。
足も速く、アタマもよく なにをやってもかなわなかったが
このまえ会ったら太っちゃってハラもでていて、よ~しゼッタイ敵討ちじゃ。
いやいや冗談でっせ。
とにかく、ワクワクドキドキ 日曜日が来るのを指折り数えて待ってる?
「新横浜の駅まで、先生を迎えに行くことになった」
うれしそうにナニに言ったら、
「きっと、二度と乗らないって言うよ」
どういうイミじゃ。
気分の高まりを抑えて、慎重にゆっくり運転して行かなくちゃ・・・