
東京に”なごり雪”が降って
去年よりキレイになったってフラチなことを云う奴がいるけど、
鉢植えのレンゲの淡雪も、♪落ちてはとけて~
オレの幻のバーディーのように跡形もない。
この前の日曜日、最終ホールのティーグラウンドで人のスコアを数えていたボート屋が、
「ここパーで80か、70台はムリだな」
「わからんぞ、バーディーとりゃあ」
横からローソクがイヤミを言ってくる。
ナイスショットのあと、打ち上げの150ヤードをピン奥に2オンし、
グリーンに上がってマークをすると、背中に木漏れ日が当たってあたたかい。
7mぐらいの下りのパット。
入いりゃ79だけど、入れに行く距離じゃない。
それより3パットしないようにと、いろいろシタゴコロを巡らせてたらボート屋が
「ピン、持ってなくていいかァ~」
アタマを上げずに「いいよ~」と答え、一度ホールを見直してからそっと打った。
ボールはコロコロコロコロ転がって、ちょっとふくらませすぎたかと思ったが、
カップの7,80cm手前で完全にラインに乗って
「オ~ォ~~、入ったァ!」
←恒例につきよろしく。
思わず声が出たのに、まわりはシ~~ン。
「ウンッ?」
不思議なことに、ボールはカップの真上を通過してまだ転がっている。
「なんだァ?」
カオをあげると、皆のシラ~っとした視線の先にもカップがあった。
オレが打ったのは、昔のカップの跡、そこだけ芝の色が変わっていたのだ。
大カンチガイだというのを、ボート屋とローソクは疑わしそうに聞いていたが
当然、そこを3パットして81。
パコーンは「ヘンな方、向いてるなと思いましたよ」
「云えよ!」
「人生最大の間違いですね」
「最大のマチガイは他にもあるよ」
云えねェけどな・・・