子供と、文句タラタラ夕食を食べてたら
なんの拍子か、ホタルの話になり
「この近くにもいるよ、クルマで15分ぐらいのところ」
ムシャクシャ気分を晴らそうと、ヨシ行こう!
飲酒運転にならないように、ゆっくりと車を走らせた。
あとで調べたら、横浜で唯一の渓谷と呼ばれる「陣ヶ下渓谷公園」。
入り口に車を止めて、鬱蒼とした森の中をズンズン下って行くと
せせらぎの音がして、とても都会の中とは思えない景色が現れた。
森の谷の底みたいな場所で、見上げると木立のあいだから空が小さく見える。
規模は小さいが、確かに渓谷といわれりゃ渓谷で、
岩の上を流れる水音と、セミや鳥の鳴き声に交じって
遠くにクルマの走る音がして異次元の空間。
「オイ、ほんとにホタルいるのか?それ、いつの情報だよ!」
「去年、聞いたけどな、暗くならないと出てこないんじゃない?」
それもそうだと思ったが、暗くなるまでには時間がある。
じゃ、探すかと、葉っぱのウラなどを見たがいるはずもなく
「だけど、ダレも来ね~じゃね~か。ガセネタじゃないんか?」
「もう、時期が遅いんかな~」
なんだよ、まあもうちょっと暗くなるまで、と待ったけど
全然、飛ぶ様子もなく、真っ暗になる前に
「引き上げるか・・・」
そこは気温も2,3度低いような感じで、マイナスイオンもいっぱい、
「ドラゴンズも今年は終わったな。ちょっと早かったけど・・・」
冷静になって帰ってきた。