若いゲストが、トワ・エ・モアを知らないと言って
古いアナウンサーが、芥川澄夫と山室英美子のデュオで
1969年のデビューと説明している。
それを聞いていたら、突然、”フニョニョイ”のことを思い出した。
高知から来ていた奴で、学生時代同じ下宿にいて、
よく一緒に麻雀卓を囲んだ。
天然パーマで、片膝を立てた上に頬杖をついて
いつも、しかめっ面をしながら牌を握っていた。
エッ、どうして”フニョニョイ”がでてきたんだ?と考えたら
あいつも”澄夫”っていう名前だったなぁ。
四万十川の近くで生まれたからだと言っていたが
誰も本名では呼ばず、”フニョニョイ”と呼んでいた。
ある晩、あいつだけがコッペパンをかじりながら麻雀をしていて
”国士無双”をテンパった。
息を殺して、場を見つめていたんだろう。
当たり牌が出た時、クチに一杯ほうばっていたため「ロン」と言えず
「フニョニョイ」
と叫んで、バ~っとパンを吹き出した。
その時以来のアダ名だ。
そんなことを思い出しながら聴いていたら
♪空よ~教えて欲しいの
あの娘は 今 どこにいるの~
あの娘ではないが、生きていれば
オレと同じで今年カンレキだ。
今、どこにいるんだろう。