おかげでオレの朝食は、コンビニでチンしてもらったヤキソバパンだった。
という話はさておいて、
一応、京都で暮らしたことのあるオレとしては、
お勧めのお寺などを講釈したが、
それには耳も貸さず、映画村がいいとか、湯豆腐を食べようとか、
あげくの果ては京都のデパートに寄ろうとか言っていそいそと出かけていった。アホだ。
ちょこっと行っても見所が一杯の京都だが、本当の京都の良さを知るには
四季を通して暮らしてみて始めて、わかるのだ。
というようなことを言えば、又、話がややこしくなるので言わぬ。
夜、遅く、大満足で帰宅した二人がみせてくれた写真の中に、
嵐山の大河内山荘に向かう途中の竹林の小道のショットがあった。
アッ、この竹やぶ・・・
オレは若い頃、ひと気のないこの道を歩きながら竹林に向かって小石を投げた。
カンカンカンと竹に当たっていい音がしてたよ。
とナニに言うと
「そのたたりが、今、きてるんじゃない?ゴルフで・・・」
そういやあ、オレの打ったボールは、よく林の中でキンコンカンと乾いた音をたてている。
ナニたちは、今度は鞍馬や三千院の方に行こうと、来年の段取りをしている。