梅の木の気まぐれか、天候のせいか、はたまた、去年、バラにやった肥料の残りを根元にばらまいたせいか良くわからないが豊作である。
うちのナニは本場、紀州南部(みなべ)の梅農家の出身だ。実家に行くと春の花の時期は勿論、夏の、農家がみんなウメを干す頃は甘酸っぱいすごく良い香りが村じゅうに広がって、外から行った者はびっくりさせられる。
我が家のウメは「専門家」のナニに言わせると、かたちは立派だが、皮が厚くて梅干には向かず、梅酒や梅ジュースにしても、良い色というかエキスが出ないんだという。
以前に、ナニが梅酒を作り、オレは自家製だから満足だったが、「専門家」は本場物と比べると全然ダメだという。そんなもの比べるなっつーの。
今年はどうするんだと聞いても色よい返事はない。
「梅酒っていっても、採ってから一つ一つ洗って、キズつけないようヘタを取ってと、いろいろ面倒なんですよ」
という。そっちが本音か!
「じゃ、このウメ、どうするんだよ」
と、只今、思案中。
まさかアプローチの練習に使うわけにはいかないよナ。