バカヤロー!!!
クロッカスの花が庭の、陽あたりの良い片隅で咲いている。
1967年、19歳のオレは京都で学生生活を送っていた。その夏、友達二人と山陽道、九州、四国を廻るサイクリングツアーに出た。約2000kmを2週間かけて、同級生の家に泊まらせてもらったり、川辺にテントを張ったりしながら巡った。
当時は、国道沿いのどこのレストラン、食堂に入っても、ジュークボックスが置いてあり、独特の低音が響いていた。貧乏旅行だったが友達の一人はジュークボックスを見つけるたびに、なけなしの10円玉を数枚入れて美樹克彦の歌う「花はおそかった」をかけた。
オレたちは、
「やめろよ、そんな軟弱な曲!」
といってセリフ入りのこの気恥ずかしい曲を、最初は敬遠していたのだが、いつのまにか、自転車を漕ぎながら口をつくようになり、ついには、三人で大きな声で歌いながら走った。
♪ 君がすきだったクロッカスの花を
僕はさがしていたんだよ
あの頃、クロッカスがどんな花かも知らなかったし、「かおるちゃん」もいなかったナ。
今度の日曜は第50回OTK会コンペだ。ガンバルか!