【読み物】空想プロジェクトマネジメント読本 | 本を片手に街に出よう

【読み物】空想プロジェクトマネジメント読本



著者: 司馬 紅太郎
タイトル: 空想プロジェクトマネジメント読本



 機動戦士ガンダムの人気キャラ、シャアのプロジェクトマネジメント力は?

 とか

 ショッカーの世界制服プロジェクトはPMBOKの観点から見てどうなんだ?

 といった酒飲み話をまじめに検証する本。



 発想が素晴らしい。老若男女に知名度の高い漫画・アニメやドラマなどの題材を、なかなかきれいにこじつけて、ばっさりと語りきっている。

 矢吹ジョーは典型的な失敗プロジェクトの伝道師である!といった感じ。
 
 またPMBOKのみならずマネジメントに関するいろいろな手法・理論も知ることが出来る。
 例えば、SL理論やメンターの考え方を、エースをねらえ!の宗方コーチの育成手法にあてはめて語ってしまう。

 SL理論では育成対象者の成長度合いに応じて、

 指示型(一方的に手取り足取り)
→説得型(指示もするけど相談にも乗る)
→相談型(指示は少なく相談メイン)
→委任型(指示も相談も少なく自立させる)

 という風に指導スタイルを変える、という考え方。宗方コーチの場合は最後は自分が死んでしまう事で岡ひろみに自立を促したのだ…素晴らしいこじつけである。

 巻末に「30分で知ったかぶりできるPMBOK」というよくまとまった付録もついており、PMBOKって何?という人もそれなりに読めるようになっている。

 PMBOK入門に、良いかも。まじめなPMBOK本は眠くなるので。