【新書】情報文明の日本モデル

著者: 坂村 健
タイトル: 情報文明の日本モデル―TRONが拓く次世代IT戦略
坂村教授と言えばTRON、TRONと言えば坂村教授…最近はユビキタスにエネルギー充填120%!?
ちょっとした待ち時間に読める本はないかな、という軽い動機で衝動買いしてしまった本。
若干TRONのアピールが多すぎかな…確かに文字コードの話などは重要だけど、そんなに何度も何度もTRONって言わなくてもねえ…
マスコミ露出が多いせいか、わかり易く語るのが上手い。本書も、単に米国追従では駄目だ、とか、日本独自の戦略としてはブロードバンド化よりもモバイル強化が必要だ、とか、ITにあまり明るくない人は特に「なるほど」と思うだろう。
圧巻は日本人と欧米人の遺伝子上の違い(日本人=個人プレーは弱く団体行動向き、欧米人=個人プレー得意)の話。ほんとかよ、と言いたくなるがイキオイで納得させられてしまう。
何はともあれビジョンを示している本である(見方を変えるとTRONアピールのために取り巻く状況と今後を解説した本かも?)。
従って具体化は我々がしていかねばならない。そういう読み方をすれば、1日で読み終わるし元気が出るので、それはそれで良いと思う。