仙骨
先日、養生館で勉強会が行われました。
その内容について簡単に説明したいと思います。
まず、テーマは、「仙骨」でした。
養生館にとって仙骨という骨は、治療するにあたって大変重要な骨であります。
なぜ重要かといいますと、骨盤を調整する上で必ず触れるところだからです。
私たちの治療での骨盤は、脊柱の保持・重心の維持、重力・床反力の吸収、分散などさまざまな役割をもっており、そこにたいして指圧・調整を行ってきました。
その結果、腰痛や下肢症状などの患者さんにいい結果をもたらしてきました。
それでもまだ、なぞの多い「仙骨」について追究・討論することによってさらに治療技術を高めようというこころみでした。
おもしろかったのがあります。仙骨に付着する靭帯の走行や強固さでした。何のためにあんなにいっぱい靭帯がはりめぐらされ、なんであの方向に走っているのかと。
人が進化の過程で二足歩行になってしまったためそうなったのか?
重力の受け皿として強靭さは必要不可欠ではないか?
など、靭帯のことだけでも討論のし甲斐がありました。
他には、関節面である仙腸関節についてや、骨盤輪(体幹と大腿骨との間の2方向の体重伝達を司る)は仙骨の適合性と安定性に依存するなど、内容は深かったです。
仙骨が重要な骨であることは承知です。
私たちは、さらに、治療を追い求め、いいものを作っていくために努力を惜しみません。結局、結論のでないまま勉強会は終わりましたが、これから一生考えぬいてもいいんじゃないでしょうか。
館長 東