私は出来ることの方が少ない。
やったとしても、一般的な正しいやり方など調べたりせず「まあ最終的に“こんな感じ”になってりゃいいんでしょ」で済ませてきた。
そんなわけで、とくに上達することはなく、“一応それっぽいもの”はできるものの、いつも仕上がりは一定のクオリティにはならない。
良くて「今日は私にしては成功」くらい。
大抵は、「あー…まあ…こんなもんやろ」という仕上がり。
とくに料理や裁縫がそれに当たる。
私は興味の有る無しで大いに取り組み方が変わるんだが、それもムラがあり、常に最後まで興味を持ち続けられるかというとそうでもなく、だいたい話が細かくややこしくなってくると、途端に面倒くさくなって興味を失うことの方が多い。それでいうと、興味を持てること、好きなことなど、私には無いのかもしれない。
そんな中で、昔から料理、裁縫はとことん興味を持てない分野であった。とくに料理。
もう破滅的でおます。
旦那が私より料理に興味関心を持つタイプで助かった。
料理番組見て、「割と簡単そうだから今度作ってみようかなあ」などと言うのだ。
私にはそんな発想一切ない。
でもって、今回は料理ではなく、裁縫に少し悩まされましたよ、という話で。
長男五年生、裁縫の授業がちょこっと始まったようで、夏休みの宿題の中に、玉結び、玉止め、波縫い、本返し縫い、半返し縫い、かがり縫い、ボタンつけ(二つ穴、四つ穴、足付き)をやるものがあったのだ。
もう面倒な予感しかない。
そりゃ何回かは家庭科の授業があったのだろうが、ほぼやってないに等しい息子に、私が何を教えてやれるというのだろう。
針に糸通すのだって老眼で厳しいってのに。
ボタン付けも、二つ穴、四つ穴にはボタンと布の間に空間を設けるものらしいが、あたしゃ「ついてりゃいいんじゃね?」でやってきてるんで、正しいやり方なんか知らんのだ。
「助けてYouTube!」ですよ。あんた。
しかし、元来不器用な私にはYouTubeどおりにしたくてもなかなかできないのだった。
教える側ができねえのに、何を教えるのやら。
これが、長男ともなると更にこんがらがるわけだ。半泣きになったかと思えば、こんがらがって体に熱を持ったようで「背中がかゆい!いや背中かどうかもわからない!色々かゆい!」と騒ぎ出し、なかなか縫い物どころではなくなる。
手芸が趣味です、みたいな女子だったらわかりやすく丁寧に教えられただろうか。
まあ、いいんじゃないか?
将来適当にでもボタンが付けられるくらいになれば。そんなに取れないよね、ボタンて。意外とね。