自分用のレインコートと長靴を買った。
自分の物を買うときは、独身時代からの私のお金から出している。
家計から出すのが申し訳ないというのでもないのだが、出せるような気軽さもない。
旦那のそこはかとないケチさも垣間見えるし、使っちゃ悪い気がする。家計といっても人の財布という感覚もあり、やはり自分の物を買うのは気が引ける。
まー、そもそも夫婦になりきれてないっちゅーことかなー。共同生活をしてる人ですな。
なんにせよ、自分の独身時代のお金なら、名実ともに、自分用のものとして手に入れた感じがして、スッキリするではないか。
ーー
ちゅーことで、
レインコートと長靴なんである。
あーうれしい。
新しい自分の物、しかも身につける物となると、テンションが上がるよな。
それに、おニュー(という単語に四十路っぽさを漂わせ)であるということ以外に、この二つのアイテムは今の私にとって、かなり期待を込めた念願のアイテムなんだ。
保育所への送り迎えは車なのだが、駐車場からの道のりにおいて、晴れと雨では、その労力が大きく違ってくる。
両手に子供二人と手を繋ぎ、荷物を抱えて歩く。とても狭い歩道を。そこはやたら車の通りが多い。大学が近くて、学生さんたちの通行も多い。
ピロさんは手を離すと車道に出て行きそうだ。
トモチは車道に出ないように言えばわかってはくれるが、なにしろぼーっとして前を見てなかったりするので、フラフラと人にぶつかっていくし、そのままフワ~と車道に出ちゃいそうである。
なんとしても私が手を引かねばならない。
トモチとピロさんに子供同士で手を繋がせるというのも無理だ。
トモチに弟を引っぱっていく“兄たる者の気概”みたいなのが、概念として無く、「なんで僕がピロ君と手を繋がなくちゃならないの?繋ぐなら子供は親と繋ぐもの」と決まっているらしい。
なにより、興味のある方に行きたいピロさんを正しい進行方向にひっぱっていくのには、引きずらない程度にクイクイ引っぱる力を、常に加えなきゃならない。
そんなわけで、私は両手に子供の手をにぎらねばならんのだ。
ここに傘が加わる余地が無い。
なので、雨の日は、子供らにはレインコートを着せ、私は濡れていくのが常である。
そんで、どういうわけだか、それまでワイパーも動かさなくていいような、ポツンポツン程度の小雨だったくせに、駐車場が近づくにつれて雨足が強くなり、降りるときには最高潮の土砂降りと風である確立が高いんだ。いつも。
あー、つらい。
どうにも雨が強いときは、ピロさんの手だけを繋いで、傘を差し、「車道に出ないでね。前見て歩いてね」と、道中ひたすらトモチに声かけながら歩いて行くけども、安心できない。
で、レインコートと長靴。
やっとマストアイテムを手に入れたんだよ。
ぱんぱかぱーん、わっしょーい!
来いや、雨。
来るがいい、梅雨。
もう、おまえらなんて怖くないんだから。