おじいさんは山へ柴刈りに。
おばあさんは川へ洗濯に。
川上から大きな桃がどんぶらこ。
おばあさんは、ひろいませんでした。
これは、ファンクラブの会報の4コマ漫画に、
10年ほど前に書いたもの。
玉手箱を開けなかった浦島さんや、
小さな人たちの島にたどり着いたけど、小さすぎて気が付かないガリバーや、
いいことがあるおまじないを毎日唱えているが、いいことってなにかな、とふと思う空海のこと、
マジンガーZは光子力エネルギーで動くんだよ、と教えられ、子牛? と思う主人公など、
既存のものを、取り上げることも多い漫画になっています。
だいぶ前にも書いたかもしれませんが、この会報は、新聞を真似て作ろうとして、久保田洋司に関する記事はもちろん、小説やらコラムやら、歌壇やら占いやら、妙な日付けやらがあり、ならば漫画も、ということで、どれも下手なんですが、もう20年近く続けて、隔月で手作りしているわけです。
一時期は、架空のテレビ欄なども作っていて、何チャンネル分もの、一日の架空の番組を考えるだけで、だいぶ時間がかかったという、大変無邪気なことでした。
今も、会報の製作をやっていて、うつわの小さい探偵の物語「小鉢千佐男の事件簿」など、楽しんで書いていることろなんです。
小鉢は、宇宙人に遭遇するかもしれず、コラムは、バナナの皮を踏むこと、あるいは耳にバナナが、ということについて、考えたりしています。
一日のうちに、こういう日常ではないことを、数時間、何日も考えてますと、ある種のファンタジーの世界に迷い込みます。
12月に神戸チキンジョージに行ったとき、下田逸郎さんが、来てくださり、楽しいお話をたくさん聞かせてくださったんですが、その中で僕に、「君は歌の世界に生きてるんだから、(今の調子でやれば)いいんだよ」と、下田さんこそ、そんな人だろうと、思えるようなことをおっしゃって、なにかが、しっくり納得できた気がしたものでした。
旅に出るなら、夜の飛行機
つぶやくあなた セクシィ
(下田逸郎「セクシィ」より)
今日も素敵な一日になりますように。
美しい明日へ心をこめて歌っています。
洋司