コメントありがとうございます。

naoさん、巻十一、巻十二は、恋の歌だけが集められているんですよ。他には、巻四が恋の歌だけから成っています。2372「かくばかり 恋ひむものぞと 知らませば 遠くも見べくあらましものを」は、こんなに恋しくなるのなら、遠くから見てるだけにしておくべきだった。というような意味の歌ですね。柿本人麻呂歌集から。もう、遠くから見ているだけの関係ではないんですよね。

しょこらたんさん、「逢ひ見ての 後の心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり」は、拾遺集から、百人一首にも採られた名歌ですね。これも「逢ひ見て」は、逢瀬のことで、恋しい人と逢瀬をとげた後の恋しい気持ちに比べたら、昔の想いなど、無いに等しいほどのものだったなぁ、と。

どちらも、熱い恋の歌ですね。逢瀬のあと、思いを遂げたあとは、それまでとは全く違うレベルで恋しくなるようですね。

そのあたりは、今も昔も、変わらないのか、実は、通信手段などなにもなかった当時の思い、その情熱、生命力は、ものすごかったんじゃないか、とも想像します。

さ、今朝も、久保田洋司、いつも楽しみな、万葉集の講座に行って来まして、いいお話をたっぷり聞いてきたところです。またまた、書きたいこといっぱいなんですが、その中から一つ。

夕されば 君来まさむと 待ちし夜の なごりそ今も 寝(い)ねかてにする (万葉集巻十一2588)

訳)夕方になると あなたがお見えになるだろうと 待った夜の 名残りですよ 今も寝付かれないのは

作者は、夜になるたび、「君」が来るだろうと、待って、眠れなかったんですね。

その名残りで、今も、寝付けない。

生活の習慣がまだ、あとをひいている。

そういうこと、ありますよね。

きゅんとくる歌です。

ここに出る「なごり」について。

「名残り」がなんなのか、といわれても説明に窮します。

ものごとが過ぎ去ったあと、その影響が残っていること。

「名残り」は、元は「波残り」なんですって。

余波。

風が静まった後も、その影響を受けた波はまだ強いまま。

潮が引いた後に、水たまりができる。

こういうところから、過ぎ去った後に残っているものを、

波残りというようになった。

これ、わかりやすいですね。

勉強になりました。

さ、そんな久保田洋司、明後日は、横浜サムズアップで、ライブです。

昼はそこで、松村雄基さんのCD発売記念ライブに、出演。

夜は、モーメント・ストリングカルテットの皆さんとのツアー、シーズン2、横浜公演です。

アップテンポの曲も、ゴリゴリやってます。

もちろん、バラードもしっとり。

是非、聞きにきてください。

お待ちしています。

明後日の夜のライブの詳細です。

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■2013年6月15日(土)
モーメント・ストリングカルテットの皆さんとのツアー、シーズン2
<横浜公演>
日時:2013年6月15日(土) 17:30開場/18:00開演
会場:神奈川・横浜「サムズアップ」 ( http://stovesyokohama.com/ )
   横浜市西区南幸2-1-22 相鉄ムービル3F
出演:久保田洋司(vo,g)、モーメント・ストリングカルテット(str)
料金:前売4500円/当日5000円(税込・自由席・オーダー別)
☆イープラス、会場HP予約 (045-314-8705)

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今日も素敵な一日になりますように。

美しい明日へ心をこめて歌っています。

洋司