コメントありがとうございます。
みはるっちさん、小峰倫明さんの絵画展で、小峰さんご本人から、お話を聞かれて、良かったですね。小峰さんは、とってもわかりやすく話してくださいますね。
僕も小峰さんからお聞きするお話は、いつも刺激的です。
興味深かったことの一つは、日本では、アーティスト本人は、多くを語らず、ということが多いのに、海外では、まわりからすごく質問もされるし、アーティスト自身も、自分の作品について、しっかり語るのだ、というところ。
小峰さんは、セルビアに何度も行かれてて、海外のアーティストとも交流があるんですが、そういう人たちから、聞かれたり言われたりすることで多いのは、日本的なこと、についてなんだそうです。
「禅」とは何か? と聞かれても、なかなか的確には、答えられません。
日本に関心のある海外の方々にとっては、日本の独特な、伝統や美意識みたいなところは、聞いてみたいことのようですね。
小峰さん自身、特に日本的なものを意識して描いているわけではないのに、海外の方々から見ると、それは、とっても日本的なものに見えるそうで、そういうことを聞いてから、小峰さんも、あらためて意識するようになったそうです。
最近では、和紙に描かれたこともあったし、余白を、大胆に使ったり、と。
小峰さんは、1980年代に、現代音楽家の武満徹さんと交流があって、武満さんの音楽をイメージした絵を描かれたんですが、その時にも、武満さんから、言われたそうです。
「君は、そう思っていないかもしれないけど、海外に行くと、君の絵は、日本的だと言われるよ」と、そういうことをいやでも意識するようになるよ、と、いうようなことだったそうですが、それは、武満さんが、まわりから言われ、感じたことでもあったんでしょうね。
日本的、といっても、いろんな時代がありますが、江戸時代の浮世絵などは、当時、パリ万博ではじめて見たヨーロッパの人たちは、皆、びっくりしたみたいです。
ゴッホをはじめ、多くの印象派の画家たちも、リアルタイムで影響をうけたようです。アールヌーボーのデザインなんかを見ても、和を感じるものがあります。
僕など、この話で、思い出すのは、1950年代~60年代はじめに、アメリカのブルースマンたちが、ヨーロッパでコンサートツアーをしたとき、見た人たちが皆、びっくりして、まさに、ロンドンでは、クラプトンも、ジェフ・ベックも、ジミー・ペイジも、ブライアン・ジョーンズなんかも、若いときに、そういうのを見て、そこに影響を受けて、自分たちも、こういうのをやろう、とブルースを取り入れたロックをはじめた、というお話。
その頃の、ブルースマンのライブ映像、僕も、好きで、よく見てますが、本当にかっこよくて、今見ても、けっこう衝撃的なのに、これを、当時、いきなり、知って、生で見たら、だいぶ、やばいだろうとは、思う以上に、感じます。
すごいものを見て、おー、と思って、自分でもやってみる、若者の気持ち。
人類で、誰が最初に、絵を描いたか、など、わかりませんが、それは、例えば、圧倒的ななにか、景色、生命の輝き、美しいものを見て、おー、と感じて、もう、いても立ってもいられなかった若者だったような気がします。
いても立っても、といえば、柿本人麻呂の歌、
春楊 葛城山にたつ雲の 立ちても坐(ゐ)ても 妹をしそ思ふ
小峰倫明絵画展から、印象派、浮世絵、アールヌーボー、ブルースマン、人類初の絵、柿本人麻呂と、朝から、だいぶ旅しました。
小峰さんの参加してる、6人のアーティストによる絵画展は、土曜日までやってます。
是非、銀座、ギャラリーQへ。小峰さんにも、会えるかも。是非、お話を聞いてみてください。
長くなりましたが、そんな久保田洋司、今、今週末開催のYoNaGaのライブに向けて、新曲の超練習中。
Naoさんのデモ音源、完成度高く、なかなか追いつけず、苦労してます。
リハーサルも迫ってまして、ゲストのヒトヨシノビタさん、優雅さんとも久しぶりにお会いし、演奏するのは、緊張します。
「追う」と「迫る」は、似てて、どっちを見ても、緊張します。
ま、本番は、すべてぶっとばして、ばーんとはじけてしまうのでしょう。
それはそれで、怖いような、楽しみなような、それがし。
がんばります。
今日も素敵な一日になりますように。
美しい明日へ心をこめて歌っています。
洋司