昨日は、ジョギングコースをちょっと変えて、
通ったことのない細めの路地に入ってみましたところ、
いつも目にする、広い車道やら、マンションやら、
鉄道の高架やら、レストランやら、そういう大きいものではなく、
小ぶりな、戸建ての家々、平屋の古い借家、
小さな町の教会、狭い空き地、などが、
奇麗な月や星々の下にあって、
なにか、胸がじわっとするような、
懐かしいような気持ちになったのでした。

おまけに、
垣根の垣根の曲がり角、
なるべく内側を回ろうとしたとき、
その垣根の、針金みたなものに、
ジョギング・ウェアの袖のゆるいところが
ちょっとひっかかって、
引き止められたような形で、
どこか、コントみたいな動きになってしまい、
僕にしては、なかなか、愉快な姿で、
面白いことでした。

幸いというか、残念ながらというか、
あたりには、誰もいらっしゃらず、
その面白いところを、
月とオリオン以外は、誰にも見られなかったのでした。

家々の窓に、温かな明かりが灯っていて、
誰ともすれ違わない路地を、
懐かしいような気持ちにじわっとなった者が、
ほつれた袖で、妙に元気に、走ってゆくのでした。

今日も素敵な一日になりますように。
美しい明日へ心をこめて歌っています。

洋司