雨にはあまりあわずにおりましたが、
昨日は、僕がジョギングに出たときだけ、
降ったのでした。

子供の頃読んだ本、
「忍術手品の秘密」にあったかもしれない、
雨と雨のあいだを行けば、濡れずにすむ、
というのは、そういうことかも、と思ったところです。

つまり、
雨が降っていないところと、降っていないところのあいだ、
晴れか曇りかのときに、行くんで、
雨に日は、行かない、という。

「このはし渡るな」と書いてあるのに、
どうどうと、橋の真ん中を歩いて、
「端を渡っていない、真ん中だ」と言い張る、
あの感じですか。

忍者は、なんとしても、助かって、
殿に報告しなくてはならない任務がありますから、
助かるためには、卑怯なことでも、するのだ、と、
何か、忍者の先生みたいな人が、テレビで言ってたのを、
聞いたことがある気がします。

敵に捕まったら、忍者は、どうするのが正しいか。
ひたすら謝って、もうしません、
などと言って、相手を信じ込ませて、
相手が油断した隙に、相手を殴って逃げるみたいなことも、
大事なのだ、とかなんとか。

その卑怯さ、
お侍には、信じられぬところであります。

お侍が、お侍らしいほど、
忍者は、ずるいことをしやすくなると思えば、
お侍とは、こうあるべき、みたいな教えこそ忍者には好都合で、
あれは、お侍、もともと、忍者にだまされて、
あんな特殊な感じになってのでは、
と思ったりもするところでした。

やせ我慢といい、
ちょんまげといい。

僕は、思えば、子供の頃、「忍術手品の秘密」などという本は読んでも、
「お侍入門」的な本は、読まなかった者でありまして、
性格にも、どこか、そういう、雨と雨のあいだ的なところが、
あるのかもしれません。

今日も素敵な一日になりますように。
美しい明日へ心をこめて歌っています。

洋司