昨日の、万葉集の講座も、
素晴しいお話がいっぱいでした。

巻十の
夏の雑歌、鳥を詠む。

初夏の木々の茂っているところに、
ほととぎすが、高い声で鳴く。

現代みたいな、雑音もない、
飛鳥の時代に、その声が、
山にこだましたりなどして、
響き渡る。

そういう歌が詠まれる。

ますらおが 外に出て見渡す
旧京飛鳥の神奈備山に
朝が来ると 柘(つみ)の小枝で、
夕方になると 小松の梢で 
里人が 声を聞いて また聞きたいと思い
山彦も まねしたりするほどに
ほととぎすが 妻恋いしているのだろう 
この夜更けに鳴いている 「古典全集」(小学館)より

ほととぎすが鳴くと、
恋心が苦しくなるから、
ほととぎすが、いない国にいってしまおう、
とか、

こんもりとなるようには、
ぜったい、木を植えまいぞ。
ほととぎすが来て鳴きとよもしては、
恋心をつのらせおる、
みたいな歌も。

飛鳥時代の古い歌が、まずあるから、
奈良朝の人たちが、
ほととぎす、という時、
パターンとして、
そこに、回顧的な雰囲気が、歌に宿るんですね。

のちに、与謝野晶子が詠んだ、

ほととぎす
治承寿永の御国母
三十にして
経よます寺

という歌の、ほととぎすの例も、あげられて、
昨日は、いろんなほととぎすを、聞きました。

さ、それから、
万葉集といえば、
「万葉集~ココロ・ニ・マド・ヲ~」
更新されています。

中宮寺の映像も素晴しいです。
是非ご覧ください。
こちら

更新といえば、
ここ数日の「今日の出来心」まとめて、
更新されました。
MMRさん、ありがとう。

さらに、You Tubeに、「あえないのなら」もアップ。
またまた、選曲がにくいですね。

昨日、You Tubeをたどっていくと、
The東南西北の「Shadow Dancing」の
プロモーションビデオが出てきて、
久々で、見てしまいました。

当時は、いろいろご意見いただいたビデオでしたが、
あらためて、遠く見ますと、いいなぁ、と思いました。
よく作っていただいたな、と
いろいろ思い出しました。

あれは、
僕の20歳の誕生日をはさんだ数日で、
撮影されてて、
当時ディレクターから、
19歳の久保田と、20歳の久保田、と、
わかるぐらい、顔、違うよなぁ、みたいに、
言われました。

ご出演くださった、松本友里さん、
ご冥福を、お祈りするばかりです。

なぜか、昨年のある日、
妙に、「Shadow Dancing」のビデオの、
ラストあたりで、僕と友里さんが、
ダンスするシーンを思い出す日があって、
後から思えば、
ちょうど、お亡くなりになった日のそのごろだったようで、
これも、なにかの知らせだったのかな、
と思ったことでした。

友里さんとは、
撮影の時、お会いしただけですが、
ビデオとして、残っていますから、
こちらは、何度も見る機会もあり、
僕らメンバーには、常に、
共演みたいな意識はありました。
でも、
友里さんから、すれば、
数多くの仕事の一つで、
いつか、忘れて過ごされてただろうな、
と思います。

僕としては、この歌、松本隆さんの詞や、
戸田誠司さんのアレンジふくめて、
大好きな曲ですし、
こんなビデオを作っていただいて、
本当に良かったなと、ずっと思っています。

なんというか、撮影では、
山川直人監督から、
じゃ、久保田、ここで、踊ってみようか、とか、
ここで、ギター投げて、ステージから飛び降りて、とか、
物思いにふける様子で、車に乗ってて、とか、
いろいろ、注文があり、
いろいろ、やらせていただいたなぁ、と。

踊れといわれても、こちら、フォークダンスぐらいしか、
知りませんで、そのようなものに、なってしまいました。

ステージのシーンでは、
スモークマシーンが故障して、
その時、長野かどこかの、学園祭のステージでだったんですが、
スタッフの方が、近くの駄菓子屋だったかで、
煙幕の花火みたいなのを、大量に買ってきて、
それで、代用し、とっても煙くって、大変だったこととか、
急に、あれこれ、思い出し、
楽しい気持ち含め胸いっぱいになりましたよ。

思いがけず、ながくなりました。

さぁ、すてきな一日、思い切り、楽しみましょう。

洋司