三島由紀夫の短編小説「月」に、
「エラ・フィッツジェラルドの『メロウ・ムード』を聴いたときから、
かれらの行方定めぬ旅がはじまったようなものだ」
というところがあって、
どんな曲なのかな、といろいろ調べていて、
昨晩は、珍しく、夜更かししたことでした。

三人の若者が、あるジャズのかかる店で、それを聞いて、
なんとなく方向性が、決まった、みたいな。

この短編、ずいぶん前にも読んだけど、
僕はそのころは、あんまりジャズを聞いていなかったからか、
この部分には、引っかからないで、
読み過ごしていたし、
小説の内容も、ほとんど覚えていなくて、
このあいだ、読み直して、あらためて楽しめたのでした。

エラ・フィッツジェラルドの「メロウ・ムード」、
「ソングス・イン・ア・メロウ・ムード」というアルバムのことなのかな。
あまり、知らなかったんです。

動画サイトなんか、見てみると、
けっこうたくさん映像があって、
最近僕がよく聞く、マイルスのレコードなんかにも入ってる、
あの曲も、あの曲も、って感じで、
あれこれ、見ました。

マイルスや、ビル・エヴァンス、ソニー・ロリンズ、
ジム・ホール、コルトレーン、
そういう、最近大好きなのもたくさん見られて、
興奮して、なかなか眠くならないのでした。

ビル・エヴァンスのインタビューなんかも、
見られるんですね。

しゃべってるところ、はじめて見て、
不思議な気持ちでした。

動くビートルズの映像をはじめて見た時ぐらい、
感動しました。

洋司