上京して最初に住んだ部屋には、
毎晩、帰るのは12時過ぎだったようなことで、
それは、レコーディングやラジオや取材やなんかで、
本当に、そうなのであった。
また、コンサートや地方キャンペーンで、
出かけていることも多く、
何ヶ月も河口湖にバンドで合宿してたりしてたので、
部屋にはあんまり、いた気がしないのであった。

そんな中、
ボブ・ディランの5枚組みのレコードを入手して、
よくわからないながら、聞いていたのであった。

1985年に出た「biograph」。
これを聞くと、あの、
あまりいなかった部屋を思い出すのであった。

その後CDの時代になり、
僕も、レコードプレイヤーは、処分してしまって、
このレコードもCDで入手し、
長いライナーノーツや解説や歌詞を、
全部、読み返して、素晴しく、大好きで、
聞き込んでいたのであった。

このたび、僕の新作「トナカイ」を、
アナログレコードでも作ったので、
ふと、しまいこんでたレコードをいろいろ、
出して眺めていたら、聞きたくなり、
二十数年ぶりに、思い切って、
ターンテープルを購入したのであった。

コステロの「マイ・エイム・イズ・トゥルー」とか、
ジョンの「マインド・ゲイムス」とか、
ジュリーの「ヤマトより愛を込めて」、
ポールの「プレス」、
シショーネンの「憧れのヒコーキ時代」、なんか、
懐かしくて、聞いた。
「憧れ~」は、The東南西北のレコーディングのあと、
真夜中に、戸田誠司さん宅にお邪魔したとき、
戸田さんから、直接いただいた、お宝である。

郷ひろみ「金字塔」、関口和之「砂金」
桑田佳祐さんからいただいたスクリティーポリッティーもあるし、
僕と誕生日が同じ、立花ハジメさんの「バンビ」もある。
レナード・コーエンもあるし、
カルチャー・クラブもユーリズミックスも、
ジミヘンも、世界の民族音楽もある。

あんまりなくても、いっぱいある。

それで、ディランの「biograph」、5枚組み、
25年ぶりに、レコードで、聞きながら、
昨日は、書き物、
夜中までかかってやってたのであった。

手紙など、時間がないから長くなる、
というの聞いたことがあるけど、
もう、まとめたりせずに、このまま、
長くてすみません。

洋司