2010年8月1日（日）

８月になったのである。

楽しみなことがいっぱいで、
がんばりどころでもある。

暑くても、こっちのほうが熱ければ、
涼しいものである。

子供の頃、野球部員であった。

真夏のグラウンドで、
僕は、あまり熱くない補欠部員であったから、
太陽の真下にいては、ただただ暑く、
もう、だいぶ、ぼーっとしていたものである。

時々、コーチなどから、
冷凍みかんの差し入れがあった。

コーチといっても、
町内会の野球の好きなおじさんが、
忙しいお仕事の合間、たまの休日に、
監督と共に、子供たちのために、
汗を流してくださっているわけである。

冷凍みかん、ということは、
この、おじさんのお仕事、例えば、
大きな、冷蔵の倉庫かなにか、
で扱っておられるものを、
持ってきてくださったのかもしれないのであった。

熱心でかっこいいレギュラーのメンバーだけでなく、
やや、温度の低い僕ら、補欠にも、冷凍みかんは、
十分にいきわたる。

大変美味かった。

その記憶があるもので、
のちに、バンドのツアーとかで、電車に乗るとき、
冷凍みかんを、買って食べたことがある気がする。

冷房のよくきいた車内での、それには、
たぶん、あまり感動しなかったのであろう。

それ以来、冷凍みかん、あまり思い出しもしないで、
いたのであった。

だけど、あのときの、熱心なレギュラー部員は、
もっと、美味かったに違いない。

洋司