先ほど帰ってきたところである。

暖かい日である。

本日の講座では、浦島伝説について、
高橋虫麻呂の歌を元に、
丹後国風土記(逸文)釈日本紀引用なども読みながら、
楽しいお話を、たっぷり聞かせていただいた。

浦島さん、である。

玉手箱、開けちゃいけないのに、なぜ持たされたのか、
とか、
白い煙についても、納得できるお話である。

あの箱には、常世、いわゆる竜宮上の、
神秘的な力がこもっていて、
その力によって、浦島さんは、若い姿のままであったところが、
開けてしまって、中にこもっていた不思議な力が、
煙みたいになって、神の国に戻って行ってしまい、
若くいられる力を失って、おじいさんになってしまう、と。

煙をあびたから、おじいさんになったのではなかったのである。

そこのところは、万葉集の虫麻呂の歌を、
よく読めば書いてあったのであった。

その虫麻呂は、浦島伝説を知っていて、
この歌を詠んだのであるが、
丹後国風土記(逸文)釈日本紀引用には、
伊豫部馬養(703年没)の記した内容と、
矛盾するところがない、として、浦島さんのお話が出ている。

浦島さんのお話は、
703年よりもっと前からあったということになる。

ところで、玉手箱、
前にここにも書いたことがあるが、
僕のファンクラブの会報用に、僕がずいぶん前に書いた、
4コマ漫画に、浦島さんのお話がある。

玉手箱を開けないお話である。

箱を開けない浦島さんは、その箱の力か、
いつまでも元気で、今600歳である、というもの。

この箱の力で、いつまでも若く元気、というところは、
当たっていたのであった。

僕の浦島さんは、ある日、ふとしたはずみで箱が開いてしまい、
中から白い煙。
そして、浦島さん、300歳のおじいさん。
若返ったのであった、というお話であった。

煙をかぶると、誰でも300歳のおじいさん、という。

本日の、浦島伝説のお話が嬉しかったので、つい、長くなっている。

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洋司