すごい大声で歌っている夢を見て、
これはこれで、気持ちがいいのであった。

よく、リハーサルや、ライブの後、眠ると、
頭は眠っていても、体は、まだ歌ってるつもりでいるようで、
いわゆる寝ぼけた状態で、声をだし、
その自分の声で、目が覚めるのである。

その場合は、どちらかというと、気持ち悪いのである。
気味が悪いというか。
寝ぼけているので、実際の声は、思うような歌声ではなく、
寝ぼけた肉体の、寝ぼけた声なのである。
それなのに、妙に音圧がある、というか、体の底からの、
声のような気がしてしまうのである。

今回のは、夢の中だけの大声だったと思う。
目は覚めず、夢見続けたのであった。

どこまでも、声が届くようで、
気持ちがいいのであった。

僕の歌も、曲によっては、だいぶ叫ぶのであるから、
これは、いつも、不思議な気がするのである。

普通の日常生活の中で、
叫ぶことなど、ほとんどない。

それを、ライブ期間中は、
毎日のように、何時間も叫んでいるのである。

そういえば、十六~七年ぐらい前か、
NACK5の番組をやらせていただいてたころ、
ポップではじけた曲に取り組んでたころは、
ラジオでのおしゃべりも、そこを目指していて、
ちょっと、テンション高めで、収録していたのであった。

収録後は、指先までびりびりしびれるほどであった。
声が、体中に共鳴していたのであろう。

体を作る物質の振動する様子を想像中である。

洋司