昨日の万葉集の講座も、大変面白く、
そういう時間は、あっという間に過ぎてしまうのであった。

先生のお話で、面白いのは、
なぜ、これはこういうことになっているのか、わからないんですが、
こういう説が、あります、
と、いくつかの説を話してくださる。

その上で、
説はあくまで説なので、決定的な証拠がないかぎり、
そうだ、と言い切るのは、大変危険なのです、と、
教えてくださるあたり。

ある説をとなえる人が、もう、絶対にそうなのだと、
主張してきたところが、
ある日、それを覆す、決定的な資料が見つかり、
撤退を余儀なくされる。

ドラマチックで、ロマンチックでさえある。

現存しないとされる、人麻呂歌集が、
もし、見つかったら、多くの学者が青くなるかもしれない、と。

源氏物語など、最近も、失われた断片が見つかり、
話題になったところである。

万葉集も、古い木簡が、よく出土する。

卑弥呼の邪馬台国、大きな観光資源ということもあり、
揺れている。

証拠が見つかって欲しいような、欲しくないような。

しかし、
いくら、撤退しなくてはいけなくなったとしても、
ものすごい資料が見つかるのは、
大きな喜びに違いないと思う。

謎がすべて解けてしまった世界とは。

洋司