三週間ほど前に、
街の木々にイルミネーションの取り付け作業を、
はじめているところを見たのであった。

あれは、9月であったから、
その時は、
10月からもう、点灯するのかなぁ、
早いなぁ、
などと思っていたが、
とんでもないことであった。

昨日、通りかかってみると、
まだまだ、作業は続いていたのであった。

小さなLEDの無数についたケーブルが、
木に巻きつけられているところを、
近くから見ることが出来たので、
観察してみたが、よく見れば見るほど、
これの、どこが光るのか、わからなくなるのであった。

見れば見るほど、わからないものは、
あるものである。

そのケーブルを一本の木に、
巻きつけるだけでも、大仕事である。

枝は、あちこちに伸び、
葉もまだ、生い茂っている。

点灯は、11月からかな。

何色に光るであろう。

青色が出てきてから、
いろんなものに、青が採用されている。

僕の持っているオーディオのアンプや、パソコンや、
レコーディング機材のパワーのライトは、青である。

街を行く車の、なんというのか、
横幅を知るための明かりも、青いのを見る。

こういうものの青は、はじめは新鮮で、
驚いたし、かっこいい気もしたものである。

青が出てしまった今、その新鮮な気分を、
今後、味わえないのか、
あるいは、全く別の方法で、味わえるのか、
新鮮さを一番持続できないのは、
僕について言えば、それを新鮮だと思う気分、
そのもの、なのであった。

洋司