今朝のBGMはシューベルト。
即興曲変ホ長調 D.899(作品90-2)
ピアノはホロヴィッツ。

さっきまで、ベートーヴェン「悲愴」「情熱」を、
かけていたのであるが、
追われるような、せかされるような、
ちょっと、台風の風に、合う感じではあったが、
シューベルトにすると、
和む。

昨晩は、NHK「歴史秘話ヒストリア」を見た。
奈良の大仏 奇跡の復活劇。

江戸時代初期に、ボロボロで野ざらしだった大仏を、
東大寺の僧、公慶が、全国行脚して、
寄付を集めて、再建。

野ざらしの大仏は、CGで再現されていたが、
あの大仏が、100年も、ボロボロで野ざらしというのは、
今の様子を知るものとしては、切ないことである。

1400年、同じところに座ってらっしゃる明日香大仏も、
ご住職によると、
焼けて、真っ赤っ赤だったり、
野ざらしだったことがあると。

鎌倉の大仏は、現在も野ざらし。

僕らはそれに慣れていて、
当たり前なことと思っているけれど、
昔は、鎌倉の大仏も、
大仏殿にいらっしゃったそうであるから、
それを知る人には、今のお姿は、
切ないことかもしれない。

言えば、
ボロボロで、野ざらしの、
奈良の大仏を見慣れた、
戦国時代以降、100年ぐらいの、
人たちにとっては、
そのお姿も、当たり前のものと、
感じられていたのであろう。

教育テレビで「こだわり人物伝」
女(わたし)が愛した作家 太宰治

これも、見た。

作家の角田光代さんが、
「女生徒」や「待つ」をあげながら、
思春期のころに、猛烈にのめりこみ、
大人になると、ちょっと恥ずかしくなるが、
時を経て、知り直せば、それは、
単に、思春期だから、好きだった、
ということだけでなくて、
不完全さも危うさも、孤独も、
そういうものを、全部、受け止めてくれる、
ということがわかった、と、
太宰治の小説は、
ロックミュージックに似ているのだ、と、
いや、もうちょっと、上手に、
話しておられたが、

あんなに上手く、語られることに、
感心した。

次回来週、辛酸なめ子さん、
その次、西加奈子さん、
その次、田口ランディさんが、
語るようである。

番組ホームページを見れば、
西さんの、「おもしろい作家」というところが、
僕が、感じているのと、近い気がして、
楽しみである。

などと、書くうちに、雨は上がり、
日が差してきた。
風はまだ強いようである。

洋司