手元の月の満ち欠け表によると、
100パーセントの満月のようである。

今、月は、地球に近づいている時期だそうであるから、
それで、影響を受けていることも、
なにか、あるのではないか、と思うけれど、
例えば、体重を量ると、ちょっとだけ軽いとか。

林檎の実が、地上に落ちる速度を思えば、
僕らは、だいぶ強く、地球に引っ張られて、
重い思いをしていよう。

重荷を背負う、その重荷の重さが、
月に行けば、6分の1ぐらいなのだとしたら、
その荷を重荷と感じるまでに、
地球上の6倍のものを背負って歩かなくては、
いけないか。

6倍もの荷を、背負って行くのかぁ。

6倍も運べるじゃないか、というのが、
明るく前向きな、意見かもしれないけれど、
その、6倍の荷を、運んでいることに、違いはないので、
どうも、理不尽なような、気がしてしまうのであった。

ま、そういうことを思うのも、
ここは、月のせいにできる、というのは、
ありがたい。

月のおかげで、助かるというものである。

昔、「河童」っていう作文で、
河童は、人に代わって辛いことを、背負ってくれている、
そのおかげで、人は助かっている、などと、
戯れに、書いたことがある。

河童の屁、エロ河童、かっぱえびせん、
かっぱっぱるんぱっぱ、
これらの、かっぱの部分を、人間に置き換えたら、
悲しいことになってしまうのであった。

洋司