祭りかなにかの帰りらしい、
浴衣姿や、家族連れが、
たくさん、歩いていたのであった。

昨夜、僕が走っているのは、
9時過ぎであったが、
すれ違う人が、多かった。

浴衣姿は、だいたいが、
中高生ぐらいの女子の、
2~3人連れで、
男女のカップルは、まったく見かけなかったが、
カップルなら、こんな時間に、こんなところを、
歩いてないか、と、
こんな時間に、こんなところを走る者は、
ちょうど、走る前に、
太宰治の「チャンス」と「雀」を、読んでいたところだったので、
カップルを、見るにしろ、見ないにしろ、
恥ずかしいような、気持ちになるのであった。

新渡戸稲造の「武士道」を読んだ後は、
お侍になったような気になって、歩いているし、
ドストエフスキー「罪と罰」では、もう、
ラスコーリニコフだし、
その気分に、なりやすい者のようである。

子供のころに、テレビドラマなどを、
本当のことのような気がして、見たものであるが、
今、こんなことは、本の中のお話、と、
わかっていながら、
心のどこかで、
本当のことと信じ込んで読んでいるのであるから、
楽しいことである。

「池袋ウエストゲートパーク」にはまったころには、
池袋の西口公園あたりが、特別な場所のような気が、
したものであった。

「雀」では、物語に、伊東が出てくるのであるが、
今朝、たまたま見たテレビのCMで、伊東のホテルのCMを、
何年かぶりに、見た。

今は、ある課題に取り組むところであるが、
そこに、また、しばらく入り込む。

洋司