久々の青空の朝である。

昨日は、曇り空で、
時々、小雨なども降っていたが、
とあるセミナー参加のため出かけ、
先生のお話を一生懸命聞き、
帰りには、
ニコッと笑った口元のような、
細い月が、空で微笑んでいて、
それだけでも、心なごむことであった。

後ろから、はやい靴音がついてくる。
こちらも、はや足で歩いているから、
その人もだいぶはやく歩いていたのであろう。
若い男の人っぽかった。
途中で、道は別れたが、
もう少し、同じ道を歩いていたら、
追い越されたかもしれない。

暗い道で、後ろから迫ってくる足音は、
気持ち悪くもある。
こちらが、後ろの場合は、
気をつけたい。

そういえば、
先日、非常に、気持ち悪いことがあった。

尾道の商店街を歩いていたときのことである。
僕は、髪をすこし長くしているし、小柄である。
大きめのファーのついたような上着を着ていたからか、
「おねぇさん、どこ行くの?」
などと、ちょっとハイな男がさっと近寄って、
にやけた顔で、いきなり声をかけてきた。

あれは、男の僕でも、だいぶ気持ち悪かった。
しかし、
僕が、意外と強い男であったから、まだ、よかった。

女の人というのは、常に、そういう恐怖の中に、
いるのかと実感した。
これは、大変なストレスであるばかりでなく、
危険でもある。

ちょっとハイな男は、
僕が男であるとわかると、一瞬で消えた。

しかし、人によっては、
ちょっとハイで、笑顔の元気な男性を、
好き、という方もおられよう。

ここは、好み、ということなのかもしれない。
そう思って、あれこれ、想像した。
好みじゃない場合は、すぐ逃げられるが、
もし、好みだったら、どうするのだ。
さらに、危険ということもありうる。

洋司