朝日新聞の連載小説、徒然王子が、先週、最終回であった。
毎日、楽しみに読んでいたので、王子とのお別れは、
寂しくもあった。

で、作者の島田雅彦さんの、「連載を終えて」という文が、
昨日の文化面に出ていて、面白く読んだ。

「日本は本来、弱者に優しい、多様性の王国だったのである。」
「今はまた、それを、取り戻すべき時だ。」

「歴史の転換点では、人々は過去の原則に回帰する。」

小説を踏まえて、さらに面白いことがたくさん書かれていた。

弱者に優しい、など、そんな時代は、
一瞬だったのかもしれないけれども、
いわゆる、本来の日本は、いいところだったように、
僕も、思っている。

話は、変わってしまうが、
太宰治の「畜犬談」、
「芸術家は、もともと弱いものの味方だった筈なんだ。」
というところ、ずっと好きである。

洋司