先日は、尾道で、
二胡を演奏される安藤さんと、
ご一緒したのである。

安藤さんから、二胡をお借りして、
少し、弾かせていただいたが、
全く、音がしない。

ギターなら、何にも押さえたりしなくても、
弦を弾(はじ)けば、とりあえず、何か音がする。
ピアノのような楽器も、
鍵盤を押さえれば、何か、音がする。

しかし、二胡は、どうにもならない。
トランペットを吹こうとして、
風の音しかしない、あの空しさか。

一緒にいた、大池くんも、挑戦したが、
これは才能か、
なにかしらの、音にするのであった。

二胡は唐代~宋代に、
シルクロードを経由して、西方より伝来。

馬の尻尾の毛をゆるく張った弓で、
二本の弦をバイオリンのように擦って弾く、
いわゆる擦弦楽器である。

しかし、バイオリンやギターのように、
指盤がない。
宙に張られた弦を押さえる感じは、
琴に似ているか。

まるで、雲の上にのっかって、
空を飛ぶような楽器、という印象である。

昔、ジョフ・ベックが、
エレキ・ギターで、
たしか、
ボトルネックとイーボー、あるいは
ボリュームペダルを使って、
二胡ふうな音を出していたのを、
見たことがあり、
僕も真似してみようと試みたことが
あったのであるが、
できないのであった。

安藤さんや、ハッカイさん、
二胡との、共演は、
また是非とも、
と思っているのである。

洋司