火星が大きく見えて、明るい。
月のようであった。

万葉の頃は、
通い婚が普通で、
夜、月の明かりを頼りに、
男の人が、女の人のところへ、
行ったのである。

月のないころには、
もう、闇夜だったろう、と
思うけれど、
星が、あるじゃないか、
と、今日は、思ったのであった。

高校生の頃、
「懐中電灯もいらないほどの、星明かり」
っていうフレーズを書いたことがある。

懐中電灯がいるぐらいの、暗闇、が
今は恋しい、街明かり、
であるが、

星明かりは、昔はさらに、
明るかったのだろうな、と。

いや、うちの田舎では、やぱり、
懐中電灯がいるくらいの、真っ暗闇
だったよ。

あぁ、昔のレコードでも、聞こう。

洋司