毎日、詞を書かせていただいている。

日に二、三、取り組んでいることもあるのである。

前にも書いたことであるが、
また、大げさなようであるが、
一つ書くと、ずいぶんその歌に、入り込んでいることもあるので、
今がいつなのやら、ここがどこなのやら、
油断していると、本当に、わからなくなっている。
なかなかに、楽しいといえば楽しい状態なのである。

それこそ、夢の中であろうか。

いくらでも書ける時は、やはりだいぶ、ハイである。
なかなか書けないときは、とてもローである。
単純なものである。

太田治子さんの「石の花」、とっても面白い。
林芙美子のことが書いてある。
芙美子の青春と、太田さんご自身の青春を、
思い入れと共に、どことなく、わざと重ねられているように感じるところもあり、
かわいい場面に、時々出会う。
現実にその場にいては、たまらない渦のようなことかもしれないけれど。

僕は林芙美子と同じ高校出身なので、
本に、尾道の町のことが出て来る場面など、
ドキドキする。
僕は、「放浪記」ぐらいしか、読んでいなかったけれど、
林芙美子の詩人の才能に、驚く。

つくづく、太田さんとお会いした時に、
尾道のことを話せばよかった、と思うと同時に、
話したからといって、それで? って思うところもあり、
ま、これはこれで、本を楽しく読ませていただければ、いいことである。

どうも、夢の中で、話は、あちこちに飛ぶのであった。

皆、それぞれに、忙しく、眠れぬ日々もあろう。
もう、だいぶ寒いし、温かくして、
風邪など引かずに、
共に、頑張ろう。

洋司