実家からの梅酒を飲んでいるのである。夜、ジョギング後、風呂から出て、氷と水で、冷たく薄めたのを飲んでいる。だいぶ古いもののようである。
子供の頃に、祖母や母が、壷に梅やら氷砂糖やらをつめて、漬け込んで、暗くて涼しいところにしまっている様子を、何度か見たことがある。まさか、あの時のものではないだろうけれど。グラスに少し入れて、氷と水で薄めて、かき混ぜて、小学生の頃に飲んだ、夏のカルピスのようである。
ずいぶん前にも書いたけれど、カルピスは1杯目がうまかったからと、また入れる2杯目が難しい。ビンから少しずつ入れるカルピスの、2杯目はなんだか贅沢な気がするのであるが、1杯目と同じ味にならない。少し後悔したりして、夏は過ぎてゆくのであった。

洋司