20年ぐらい前は、朝夕、ジョギングをし、プールにも行き、サウナに入り、などということに、だいぶ時を費やしていたのであったが、今も、夜ジョギングをし、たまにプールで泳ぎ、サウナにも入る。先日、サウナにいたら、ちょっと不良に憧れたような、中学生3人組が入ってきて、夏休みの海への一泊計画を、話していた。「ホテルっていうのは前もって、予約するんだぜ。」「オレ、今、金ねーし。」「中学生だけじゃ、ホテル泊まれなくね?」「江ノ島ってホテルあんの?」等、なかなかに面白く、こちら何食わぬ顔で実は、興味津々、聞き入っていたのである。前日、彼らはカラオケに行ったそう。ヘイセイジャンプの「ウルトラ・ミュージック・パワー」を時々口ずさむのである。「か~ぜになれ~、似てね?」などと、唐突に。しばし話し込んで、「アッチー」といいながら、ダラダラ出て行くときにも、一人が「ジャンピン・トゥ・マイ・ドリーム~」のところを歌い始めると、他の二人も、一緒に歌いだすのであった。でも、歌詞、「ダーリン・トゥ・マイ~」とか何とか言っていて、滅茶苦茶で面白いのである。思えば、僕らが高校生の頃、ちょっと不良っぽい男子は、なぜか、シブガキ隊やマッチの歌が好きだったみたいで、逆に、というと語弊があるかもしれないけれど、横浜銀蝿みたいな、ツッパリの歌は、あっそ、ぐらいなことのようであった。「ムゲンダ~イ」とか、「ケ・ジ・メ~」などと、鼻歌するのである。歌謡曲、ヒットソングとは、そういうことであろうと、楽しくも、思うところであった。
洋司
洋司