飛鳥寺の日本最古といわれる釈迦如来像は、1400年、あそこに座ったままで、聖徳太子を見たこともあるのである。幾度か火災に合い、金メッキは溶け、銅の本体も、真っ赤になったそうである。だいぶ修復もされてきた。お寺の防火の設備は、昔に比べると、ずいぶん進んでいるのだろうし、如来像は、今後、何千年も、残るのだろう。1400年というのは、先のことを思うと、ごく初期なのであろう。一万年ぐらいたった仏像を、見てみたい気がする。弥勒菩薩が現れるのは、五十六億七千万年後である。

洋司