脳波を読み取って、コンピューター内の自分の「分身」を動かす技術についての記事を読んだ。行動をイメージした時の脳波を、あらかじめ入力しておき、その脳波の符号により「分身」は動くと。いろんな動作があり、もし、あやまって、思いがけない動作をしてしまったら、などと様々に妄想してしまったことである。ピアノの自動演奏で、偉大なピアニストの演奏もそのまま再現できる装置がある。他人の行動、感じ方、思考等を、逆に脳に送り込んで、その人になる、という外国の、操り人形が演じるドラマを、子供の頃、好きで見ていたことがある。こんな時、あの人なら、どうするだろう、ということは、時々考えることがあるが、素晴らしい参考にはなるとしても、まったく参考のままに行動したのでは、教科書の参考書の答えを写しているのと同じようなことで、気持ちのいいものではないかもしれない。分析され、ある程度簡略化された自分が、ここにいると思うと、これは少々気持ち悪く、楽しくもある。
洋司
洋司