やはり、人に見られていると思うと、どこか、かっこつけてしまうのである。しかし、それはそれで、いいこともある、かもしれないのである。7周ほど走るジョギングコースの最後の坂道を、普段なら、途中で、歩き出すこともあるのであるが、勤め帰りらしき、おそらく同世代の、背広の男性が坂道を上っていて、その人を追い越して走る時、もう、必要以上に、足を上げ、すいすいと走るのである。追い越した後、その人は、こちらを見てはいないかもしれない。それなのに、かっこつけて、すいすいと走る。やればできるではないか。
勉強部屋では、勉強できない、とかいうコピーだか、CMだかを見たことがあるが、たまには、机をはなれて、外で何か書いてみるのも、いいのかもしれない。「cavern」など、そうしてできた歌もあるのである。

洋司